2020年9月24日 (木曜日)

自分の価値観は周囲の情報をふまえて修正し続ける

日本ではコロナ拡大が落ち着いてきている反面で、インドなどでは拡大ペースがどんどん拡大しています。この差の要因はいろいろありますが、1つ大きな要因として国民の秩序や倫理性があると思います。
日本は震災時の様子が世界で注目される通り、世界では自分が生き残れるかどうかの瀬戸際の局面でも冷静に、秩序を守って行動できます。今回のコロナ対応でも、外出自粛時のゴタゴタはあったものの、おおむね秩序を維持して対応して今の拡大ペースに至っています。
これに対し、ブラジルやインドなど感染拡大を封じ込められない国家は、国家元首自身がコロナ対策をあきらめています。これは、国民性から封じ込めが無理だと悟っているからです。
この観点で見ると、日本人に生まれて良かったと思えますが、これは単にどこの国に生まれたかの優劣をつける話ではありません。最近は考え方のダイバーシティも主張され、昔ながらの倫理観や価値観を若い世代に押し付けることはあまり見かけません。「行儀よく真面目なんて糞くらえ」という価値観も貴重な多様化の中の一部で、そのような価値観を持っているだけで不当に扱われたり叱られたりするケースは減りました。
しかし、これは周囲が「行儀よく真面目なんて糞くらえ」という価値観を推奨しているわけではありません。「こうした価値観はやがて損する、ということを、震災やコロナ拡大の様子から学ぶべきだ、さもなくば、一人負けするよ!」という周囲の示唆が含まれています。価値観は多様でOK、皮膚の色や信条(価値観)だけで誰かを評価しないけれども、将来はっきり存する価値観を持ち続ける人間はただの愚かもので、価値観は周囲の情報を収集したうえで、賢く形成していかなければならないのは、人として当然の摂理で、ほとんどの人が周囲を見るときに持っている物差しです。
価値観というのは持つだけでは他人に評価されませんが、適切に持たなければ他人に低く評価されかねません。自分がどうしたいかだけではなく、社会の中でどう賢く生き抜くかという視点が、国際目線では絶対に欠かせないポイントなのだと思います。

| | コメント (0)

2020年9月17日 (木曜日)

今こそ、自由と公共の福祉の線引きを見直す時期

〇〇の自由、とよく言われます。これは原則として、国家からの自由を指し、法律でこれを制限されないことを意味します。そして、自由権は無制限なものではなく、公共の福祉の範囲内でのみ制限できると憲法上定めされており、法律で自由を制限する際の境界線として難しい議論がなされます。
コロナ禍のこの時期、〇〇の自由、という言葉が再び盛り上がってきました。たとえば夜の街でクラスターが発生した際に、夜の街の飲食店の営業時間を制限したり、過度の清潔管理を求めるのは営業の自由の侵害だという主張です。いきなり法律で夜の街の営業を制限することはおそらく困難で、政治家もそれは理解しているため、夜の街への要請は自粛の域を超えることはありません。
しかし、〇〇の自由、という言葉が盛り上がってきた今、また、新しい様式への対応機運の高まっている今こそ、過去の法律の枠組みにとらわれずに、新しい自由と公共の福祉の線引きを見直す時期ではないかと思います。
たとえば、上記の営業の自由。自由の方があくまで原則ですし、きちんとルールを順守している人には最大限の自由が保障されるべきですし、経済回復のためにも、自由の「間口」はできる限り広げるべきです。自由の間口を広げるとは、従前許可制の業種をフリーにするなどです。他方で、自由の範囲が広がると間違いなくコロナの感染拡大は進行します。そこで、コロナ対策のための一定の利用制限、たとえば利用者は必ず入口で手を消毒したうえで、マスク着用を遵守することや、コロナの追跡調査を拒否しないことなどを遵守することを条件とし、違反者に対して集中的に厳しく自由を制限する、という線引きは可能だと思います。
法律で自由の境界を定めるのは、当然のことながらある対立利益があり、それを守るため。しかし、現行法が成立したときとは対立する利益のバランスが失われ、コロナ対策が大きな課題である分野は多々あると思います。こうした分野から、自由の領域を今一度見直し、より適切な「〇〇の自由」が実現されてほしいと思います。

| | コメント (0)

2020年9月10日 (木曜日)

今はリスク回避戦略1択

政権交代もありましたが、世の中がリーダーに求めるものはいつの時代も、生活の安定1択です。そして、このコロナ禍の中だからこそなお一層、世間がリーダーに求めるものは、生活の安定で、今はどの国家のリーダーも自国民を守る選択しか選べない状態になっています。
自国民を守る選択しか選べないとは、リスク回避1択ということ。外交や福祉政策などは守り重視で、いますぐに費用対効果に見合う政策が思い浮かばないのであれば問題を先送りするだけです。そのため、仮に次のリーダーが外交素人であったとしても国家としては当面は問題を先送りし続けて大事に発展させずに済ませられるでしょう。逆にリスク回避戦略一択だからこそ、将来有望な若手は無理をせずに、表に立つことに慎重になり、将来落ち着いた時期に誰かの目にとまって成功するという選択肢も大いに考えられるところでしょう。
要は、コロナ禍の状態に鑑みて、リスクは徹底的に回避するけれども、有望な人材や有力やチャンスがみつければしっかりキープしておくというのが、今の基本的な考え方。ですので、有力なチャンスに絞ってどんどん投資してチャンスを大きくすることが有力な一手です。
外部環境を考えると保守的な一手が最善ですが、違う角度から考えてみると見方が全然違うというのはよくある話。リスクをできる限りとらずに、今の利益を最大限にする、この意識は実業家に不可欠なものであるうえ、次の日本国のリーダーにも同様に求められていると思います。


| | コメント (0)

2020年9月 3日 (木曜日)

だから国家は動かない

コロナ騒動の中、全世界的に国家の動きが例年になく消極的だとは多くの人が感じているのではないでしょうか。このポイントを2つの観点から検討してみたいと思います。
まずは経済の観点。経済が良く回っているときは組織は積極的に動いて利益を増大させ、経済がうまくいっていないときは活動を抑えて損失回避に動きます。国家もこれと同じで、税収が好調な時期は積極的に投資して世界における自国の地位の向上に努めますが、経済が思わしくなく、そのテコ入れに大規模な支出が避けられない状況では、将来に先送りできる外交問題等は先送りしがちです。結果、全世界的にコロナで歳出が増加している現状では、大きな国際問題が急に生じることは考えにくいでしょう。
次にコロナ対策の観点。どの国も4月ころには積極的にコロナ対策をしていましたが、今はほとんど目立った活動をしていません。その背景には、初期対応を怠って被害を広げると国家の責任だという見方が広がりますが、ある程度、「コロナは自分で考えて回避すべきもの」という認識が広まると、国家の積極的な役割は終え、逆に不要な責任回避、すなわち、むやみに営業自粛を求めることにより、補償や経済悪化の責任追及などの矢面に立たないことを優先するわけです。
このようにして、当面は世界的に、淡々とコロナの拡大または縮小が進み、その中で経済が少しずつ回復する道を探っていくかたちとなるでしょう。これは社会の仕組上仕方がないことです。このような仕組みの中で、他の組織がどう動くかを読んで、自らの組織の最善の一手を探すことも、新しい戦略様式となっていくのかと思います。

| | コメント (0)

2020年8月27日 (木曜日)

安く値段設定すべきケース

顧客の側からすればモノにせよサービスにせよ安い方がよいですが、売り手目線では安くするといろいろリスクがあります。もちろん、売上や利益は落ちますし、安いものは買手に低い評価を受けがちで、善意で安くするほど買手のクレームが増えるケースはしばしば見られます。
他方で、戦略的に安く価格設定することが有効な場合があります。1つ目は新規参入に際して知名度をあげる目的がある場合。新しく売り出すモノやサービスはいくら優れたものであっても顧客に認識されていなければ売れません。そこで、認識してもらうために当初限定で安売りしてお試し購入してもらう方法が有効な場合があります。
次に、個性のない、顧客から見れば「どれを買っても同じ」という商品は、徹底的な原価低減のうえで、競合よりも少し安い価格設定を実現する戦略が有効です。しかし、現代の流れはこの逆で、顧客のこだわりとなる付加価値を徹底的に追求して高値で売る戦略をベースに考える企業が多くなっています。
このように整理すると、安売りするケースはかなり限定され、逆に高売りする努力を怠らないことが重要だとわかります。その意識がさらに広まれば物価も景気もまだまだ上昇するだろうという見込みも見えてきます。

| | コメント (0)

2020年8月20日 (木曜日)

意識の高い「地域」はない

毎週水曜日に書いている組織論では、リーダーが頑張って意識の高い組織を作り上げることが大事だと繰り返し書いています。
新型コロナに関しては、各地域の知事らリーダーを中心に感染対策の呼びかけがなされています。その結果は日々公開され、その度に犯人捜しや特定地域の貶めが行われたりしますが、このような地域レベル・カテゴリーレベルは意識の高低の差のある組織とは話が違うと思います。
たとえば、少し前には若者の感染が増えてきたとして、若者層が批判の対象でしたが、最近では全世代に感染の波が広がっています。同様に、少し前までは東京や大阪・沖縄が危険だと叫ばれていましたが、この3都府県が飛びぬけて危険というわけではなく、どこへ出張等へ行く場合も警戒心を持って慎重に活動すべきです。
特定の地域・カテゴリーを批判したりする意見はいわばいじめと同じ構造で、自分たちは正当、コロナが広がっている層は感染対策をしない異端層だと勝手に認定して無責任な批判をしがちです。しかし、特定の小さな組織であれば全員に意識づけがなされている場合もありますが、それよりも大きな地域やカテゴリーレベルで全員に意識づけが浸透しているようなことはあり得ず、さらに層全体の母数が多くなれば当然移動も多く、どんな地域やカテゴリーにも必ず感染爆発のリスクはあります。ですので、「自分の層は正当、他の層は異端」などと空想を抱かずに、どこで誰と会う際にも緊張感を持って感染対策をやりきることこそが大事で、これができる人だけが感染リスクを合理的水準まで下げられる(ゼロにはならない)のでしょう。
ネット社会では無責任な地域差別や特定カテゴリーの差別意見を見かける機会が増えましたが、そのような差は存在しないと考えることこそ人としてのスタートラインではないかと思います。

| | コメント (0)

2020年8月13日 (木曜日)

行政が権限を持つべきは自粛要請よりも・・

大阪では「夜の街でコロナが拡散・・」と言われつつ、ミナミとキタとでは前者が3倍多いと言われ、夜の街の営業時間短縮要請もミナミに対して行われています。しかし、私はGoToキャンペーンの東京のみ除外と合わせ、こうした「地域」で差を設けるやり方には違和感があります。
東京やミナミでコロナ感染が拡大しているのは事実でしょう。しかし、その他の地域との差は相対的で、要は個々人がこうした地域に入る際に気を付けるべきということです。重要なのは飲食店等を封鎖するのではなく、個々人が感染リスクの高い地域に立ち入らない、立ち入る際には感染対策をしっかり行うことのはずで、それこそがwithコロナの本質のはずです。
そのために重要なのは、行政により大きな権限を付与することです。その権限は、無実の飲食店に営業自粛や営業時間短縮を要請するのではなく、感染者の「経路不明」をなくすこと、そのため、感染者の感染経路追求のための捜索権限を拡充することだと思います。これにより、感染経路をすべて見える化することができれば、各自がリスクを判断してこれを回避する行動選択ができますし、どのような層の人が危険意識なく行動しているため距離をおくべきかも認識できます。
飲食店でコロナが感染していたとしても、すべての飲食店が悪いのではなく、たとえば若者が仕事帰りに立ち寄る大衆・大部屋居酒屋が危険だと個々人が認識できることこそが大事。大阪は緊急事態宣言時には感染拡大の見える化に取り組んでいましたが、仮に今後行政の権限を拡大して対策するとすれば自粛要請よりも感染経路の捜査権限だと思います。

| | コメント (0)

2020年8月 6日 (木曜日)

結果オーライは誰?

新型コロナの感染者は増加し続けていますが、政府は感染防止の策を講じようとしません。それは経済を回すのも目的ですが、感染者の大半が体力ある若者で、軽症であるため、感染者の増加は死者等の被害拡大にはつながりにくく、各人の抗体獲得の増進につながると見込んでいるからではないかと個人的にはとらえています。
仮にそうであれば、今、軽症で新型コロナに感染することは、抗体を獲得して将来の再感染を防止できるという点で前向きにとらえることが可能です。では、こうした人たちは重症にならずに抗体を獲得できて結果オーライかというと必ずしもそうではないと思います。感染に伴う入院で収入が減るケースもあるでしょうし、知らずの間に体力の低い高齢者や子どもに感染させてしまっていたというケースも考えられます。
この観点で考えると、感染しなかった人よりも、感染が発覚した人よりも、知らずに感染して、誰にも二次感染させずに知らずに回復して抗体を獲得した人が一番結果オーライかと思います。
この部類に入る人の条件としては、経済を回すために普通に人と接する仕事をしつつ、感染防止はしっかり行い、マスク着用や3密回避をしっかりして不要にウィルスを輩出も吸引もしない体制を整えていることです。私は今年に入って高熱が出たことも味覚嗅覚がおかしくなったこともなくびっくりするくらい健康ですが、6月まではテレワークで外出は極端に少なかったです。これからの季節、暑くなりますが、マスク着用等をきちんと行い、ウィルスの不要不急の出入りをしっかり削減していこうと思います。

| | コメント (0)

2020年7月30日 (木曜日)

「良い案」は打ち出すタイミングまで考えて良案

渦中のGoToキャンペーン。コロナで縮小した経済を復活させる重要な案でしたが、打ち出したタイミングが大都市で感染者が急増する最悪の時期であったため、激しい批判を浴びました。これがもう少し落ち着いた時期であれば反応は全く異なったでしょう。
世の中は新しい刺激を常に求めています。ですので、新しいキャンペーン等は世間的には常時ウェルカムなのが普通ですが、リリースのタイミング次第では、こうした批判を浴びることがあります。ですので、新しい案というのはベストのタイミングでリリースするところまで考えて初めて良案になるのだと思います。
GoToに関しては、効果を最重要視して、7月の3連休を巻き込むことありきで組み立てられたプランであることから、後ろずらしができず、東京だけ外した中途半端な内容になりました。この後、お盆休みに向けて大都市を順次外していくようであれば最初からやらない方がよかった悪案になりかねません。
世間にインパクトを与えようとするプランはもちろんコスト対インパクトの比率が最も重要視すべきポイントです。しかし、内容自体は良いはずのGoToがここまで批判を浴びる事態になった背景には、外部環境の変化に合わせて発表や開始を後ろずらしできなかったところが致命的でした。
どれだけ内容が良くともタイミングが悪いと批判の対象となりかねない、ということはこのことではっきりしたと思います。今、大きなプランを抱えている人は、今がベストタイミングであるかしっかり考え、ベストタイミングでないならばコロナが収まって世間が落ち着くまで待つのも「ベストプラン」の一部だと考えることが肝要です。世の中を明るくするためにも、優れたプランがこの状況につぶされず、発案者の都合にもつぶされず、適切なタイミングで花開いてほしいと思います。

| | コメント (0)

2020年7月23日 (木曜日)

ちょっとした投資が明暗を分ける

いろんな業界を同時並行的に見ていると、どの業界にも共通の流れがいくつかあります。その1つが、新たなスタイル導入への投資です。
たとえば、現金の取り扱いでトラブルになりやすい昨今の状況では、多少のイニシャルコストと、決済業者への支払が生じても現金を介しない決済システムを導入すべきです。しかし、零細企業では、資金難や、これ以上の損失増加を躊躇して新システム導入に踏み切れず、ライバルとは水をあけられるばかりです。
また、飲食店では、テイクアウトや配達に活路を見出すのがセオリーですが、これにも初期投資が必要で、投資に二の舞を踏んでしまう業者はいつまでたっても顧客を回復することができません。
ライバルとの差を分けるものは付加価値の質とかいろいろありますが、設備投資のタイミングも大きなポイントです。設備投資は自分で責任を取らなければならない点でどうしても若い企業主や資本に乏しい企業は後回にしがちですが、だからこそ簡単にライバルに差をつけられるポイントにもなりがちです。
そのため、経営に不慣れ、あるいは資金に乏しい事業主こそ、自主的に経営とファイナンスを学習して設備投資のタイミングを誤らないようにすべきです。業界でリードしている企業がさらにリードを広げる構造は個人的に良く思いませんが、だからこそ、ここは弱者が工夫で逆転すべき重点ポイントになるのかと思います。

| | コメント (0)

より以前の記事一覧