2020年9月21日 (月曜日)

面倒くさがらずにクイズ集を作ろう

私は東大文Ⅰに入学しながら、受験中は最後まで世界史が苦手でした。教科書はボロボロになるまで読み込んでいます。しかし、ただ教科書を読むだけではなかなか世界史の点数は伸びません。このような時は、教科書を徹底的に分解して、クイズ集にしてしまうのが有効な勉強法です。
すなわち、教科書に書いてある内容の一部を抜粋し、「〇年に●が行った政策は?」といったクイズを大量に作って、覚えていく勉強法です。これにより、教科書に書いてある断片的な情報は頭に格段に入りやすくなります。
しかし、こうした勉強法は、一問一答方式のテストには有効だが、論文式試験など、応用問題には対応できないという指摘もあります。それはそうなのですが、土台として単発の知識がないと論文問題も解答しようがありません。そして、単発の知識をたくさん備えることにより、それらの関連性を意識して思い起こすことで、1つ1つの知識がつながり、論文式試験にも対応できるようになります。
高校の世界史の教科書を読んで、その内容をしっかりイメージして理解できる人などほんの一握りです。ですので、教科書の内容を小さく分解し、小さい単位で自分のものにして、それらを組み立てて教科書内容に復元する勉強法が有効で、これはその後、大学以降の難しい学問や資格試験に取り組む際にも有効な勉強法です。
長い長い文章を分解して、クイズ集にするのは大変な作業ですが、これをするからこそ、次のステップに早く進める反面、横着してただ教科書をそのまま読み返すだけではいつまでたっても次のステップに進めません。そのようなわけで、難しい書籍の内容を学ぶためにはその内容を細分化したクイズ集の作成が有効で、さらにいえば、そのような勉強をしているマメな友人のクイズ集をコピーさせてもらえるとなお一層効率的な勉強が可能となるでしょう。

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2020年9月14日 (月曜日)

判定基準のないテストは捨てよ!

最近の論文式試験は、司法試験に限らず、ほとんどの試験で細かい採点基準が設定され、試験結果が客観的に裏付けられる仕組みになっています。国家試験などは成績開示制度などもあり、必然的にこうせざるをえなくなってきているのですが、こうした判定基準があると、判定基準自体は受験生に開示されないとしても、安心して受験することができます。受験生が一生懸命書いた論文を採点者が何となく読み、字に綺麗さや読みやすさ、内容が採点者個人の考えに合致しているか否かといった要素で判断される試験など、必死に勉強してまで受ける価値はありません。
しかし、私立幼稚園~大学の小論文や実技入試は、この、必死に勉強してまで受ける価値はない、と断じるレベルの試験が未だあり、兄弟枠や推薦枠の受験生は何もせず自動的に合格になる受験生がいる反面、小論文や実技は合格レベルにこなしても、結果ありきでどこかで意図的に減点されて落ちてしまう受験生もいます。このような学校は必死に目指すことの価値はそれほど高くないので、志望先の変更を検討すべきでしょう。
このような理不尽な判定は、試験の枠を外れて活動全般に広げると、いくらでも見つかります。就職活動の内定の基準なんて、どこの企業にもはっきりしたものはなく、結局リクルートチームの中で影響力を持っている人物の主観で決まりがちですし、海外留学プログラムの参加者の選抜なども結局は、参加者の能力や意欲よりも採用者側の主観が大きなウェートを占めると言われています。
法律を扱う人にとっては、あるルールに充足するか否かを判定するにあたっては、ルールを構成要件に細分化し、さらにできる限り細かい要件に分解していって、存在する事実が各要件を充足するか検討するのが当然の行動です。しかし、法の番人たる地裁の裁判官ですら、判決を決断するにあたり、先に結論を決め、理由は後付けする(そのため、普通に判決文を読むと奇異な理由づけになっている)人がそれなりにいます(こうした判決は高裁に控訴すれば速やかに正してくれますので最終的には救済されはするのですが・・)。
人の判断を動かす力は、現代的に非常に重要な力で、試験も、形式的なクローズテストや○×テストよりも、小論文に近い方が望ましいと思います。しかし、採点者が小論文を判定するしっかりとした基準を持っていないのであれば、受験生の苦労は水の泡です。試験にせよ、メンバー選抜にせよ、許認可にせよ、裁判にせよ、まずは判定者を知り、判定者がきちんとした判断基準を持って臨んでいるかリサーチできる範囲でした方がよいのでしょう。そのうえで、判定者が判定基準を持たないハードルにはあえて向き合わない決断も現代的に重要性を増していると思います。

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2020年9月 7日 (月曜日)

大枠をおさえておけば

私は中小企業診断士試験の一次試験は2勝0敗。そのなかで、会計と法務はまったく勉強せずに7割以上を問題なく確保できています。将来的にはCFPを受験しますが、その中の不動産や相続も、過去問をざっと見る限り、ほとんど勉強せずに合格ラインである6割強は確保できるだろうという印象です。
これは私だけの印象ではなく、おそらく弁護士なら誰でもこうなるのではないかと思います。弁護士といえど、診断士試験で出題される会社法の細かい条文や、CFPで出題される賃貸借・相続絡みの条文の勉強は、司法試験の択一試験の準備で一生懸命頑張って行った際の遺産のみで、実務では使う条文は限定され、仕事をこなす中で必要に応じて条文やその解説を参照にする程度しか見ません。
それでも、ほとんどの弁護士は、中小企業診断士の法務や、CFPの不動産・相続の問題を解くと、7割程度の得点を確保できるでしょう。それは、条文の細かい内容や解釈は忘れていても、法律の大枠を理解し、これをベースに常識的な結論を推し量る力を備えているからです。そのため、司法試験の択一試験では細かい判例の知識が問われ、法律のアウトラインから推し量れる問題は少ないのですが、中小企業診断士やFP試験では、むしろこうした常識的な結論を思い浮かべる力が問われているような気がします。
私はこれは、司法試験および司法研修所の育成方針の賜物だと思います。弁護士の育成にあたり、法律の大枠の理解から常識的な結論の方向性を思い浮かべる「大きな力」と、まめに六法や基本書を開いて正確な知識や解釈を調べる「小さな力」この2つを持っていれば弁護士バッチをつけるに値する活動ができるだろうというのが司法研修所の考えで、これにより弁護士の質が担保されているのだと、個人的に思っています。
結論として、法律のような広い概念を学ぶ際には、その大枠をしっかり体得して、細かい部分は自分の知識を過信せず、丁寧に調べることが大事だということ。国語や数学といった広大な学問を勉強する際にも、広大な試験範囲の勉強をする際にも、この大小2極のメリハリが大事だと思います。

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2020年8月31日 (月曜日)

クイズ王は頭が良いか?

テレビでガチのクイズ番組を見ると、たいていすごいクイズ王が出てきます。もちろん知識量はすごいのですが、果たしてクイズ王は頭がいいのでしょうか。
答えは、普通に考えるならばノーです。単純な知識を問うクイズは、覚えてしまえばゴール一直線で、応用する必要がないため、暗記ができれば答えられます。
とはいえ、幅広い分野にわたるとなると暗記力にも限界があります。ここから先は好奇心と応用力かと思います。すなわち、好奇心で幅広い分野の知識を集め、応用力で自分が持っている知識を応用して知らない新概念を導き出す力が重要になります。
というわけで、クイズ番組に出る人は、基本的に暗記力に長けただけの凡人ですが、頂上決戦に臨む人には応用力が求められるため、その舞台でそこそこ戦える人は頭は良い、と結論づけてもよいでしょう。

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2020年8月24日 (月曜日)

「練習できない」は最大の苦痛

スポーツの世界では、「練習が辛い」と「怪我が辛い」の2大対極辛いが有名です。勝負には勝ちたいけれども、練習は辛いという気持ちと、勝負に勝ちたいのに怪我で練習ができないのが辛い、という二極背反の辛さの間で苦悩するアスリートの姿が目に浮かびます。
勉強の世界では「怪我」という概念はほとんど聞きません。人気ゲームソフト「ときめきメモリアル」では主人公が勉強やスポーツをストイックにやり過ぎたらノイローゼになる設定だったような気がしますが、普通の人間はノイローゼになるまで勉強等をやりこみませんので、「勉強のやりすぎ」のリスクは。スポーツにおける「練習のやりすぎ」にくらべてはるかに低いです。
この2つを比べると、スポーツでは練習のし過ぎもしなさ過ぎも問題な反面、勉強はその片方のリスクがないという良ポイントがあるのがわかります。ですので、「勉強したくない」ではなく、「勉強できる喜び」を持って勉強すべきで、社会人が新しい資格を目指して勉強する場合、ほとんどこの境地に至っています。
ただ、「勉強する」という対象に対して全く阻害要因がないわけではありません。風邪をひいたり体調を崩すと勉強はできませんので、そうならないよう考えて行動するのは受験生の当然の前提です。このことを考えると、資格試験の山場がおおむね暖かい・涼しい時期に訪れるのに対し、大学受験は風邪やインフルエンザの山場に訪れることに、大学受験生には辛いハードルだろうなぁと思います。ただ、総じていえばスポーツに取り組む人よりも、勉強に取り組む人は、「努力し過ぎのリスク」の面でも、「その努力がいつまでリターンにつながるか」の面でも報われていると思います。受験対策を目指す第一歩は「努力できることを喜ぶ」これに尽きると思います。

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2020年8月17日 (月曜日)

過去問コレクターに福来らず

試験の対策を練るにあたって過去問を研究するのは常套手段です。しかし、あまり過去の問題まで集めすぎるのは意味がありません。私は税理士登録後にCFPを受ける予定のため、CFPの過去問研究を始めましたが、公式サイトでは直近3年間の問題しか公表されておらず、現在閲覧できるのは過去3回分の問題だけです。CFPは似たような問題が繰り返し出題されるケースが多いため、過去問研究は非常に有意義なので、ネットで閲覧できる過去問が少ないのは非常に残念なのですが、これはこれであるべき姿なのだと思います。
過去問の傾向を分析して自分が受ける試験の内容やレベルを推測できるのは、同じ受験母体であったり、同じ試験委員であったり何らかの共通の要素があるからです。受験生の母体も、試験委員も隣接する年度であればあまり大差ないのかもしれませんが、3年経過すると大きく変わっているというのはよくあることです。そうすると、母体の大きく変わった試験を比較することは意味がありません。
こう考えると、過去問対策は多くとも直近3年分で良いといえそうです。3年経てば少なくとも試験委員のリーダーは変わる可能性が高いでしょうし、受験生の母体も変わっていきます。同じ試験であっても、受験生のレベルが変われば合格水準も全く異なります。合格水準の異なる問題を並べてどれだけ自分ができるか検討してもあまり意味がありません。
以上を整理すると、過去問分析は重要ですが、3年以上前の過去問を分析してもあまり意味がないということ。ここから先は過去問コレクターにはならず地道に自力をつける方向性がよいと思います。

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2020年8月10日 (月曜日)

相手がいるかいないかに関わらずなすべきこと

一昔の仕事やレポート提出などは、プリントアウトしたものを相手に提出し、相手とコミュニケーションを果たす中で、提出物に表現できなかった良さを理解してもらったり、逆に不勉強を指摘されたりして、最終的な結果をいただくのが普通でした。
最近では電子経由で見えない相手に成果物を提出し、細かいコミュニケーションなく結果だけ言い渡されるやり方が増えてきました。電子ベースでの成果物の提供はこれからの社会では不可避のものですが、これは「弁解の機会を失うだけ」の現象なのでしょうか。そうではなく、結局どんな仕事やレポートや試験でもやることは根本的に同じだと思います。
例えば、最近ではメールでの法律相談が増えています。しかし、対面での法律相談では細かいケアができる内容でも、メールでの返答ではどうしても舌足らずとなり、相手の納得を得られないことは生じます。大事なのはその原因です。発信者側がしっかりいろいろ検討して、相手の意向を文面からしっかり推し量った結果納得されないのは仕方ありません。自分が一生懸命考えたことを弁解する機会が与えられればそれを説明すれば少なくとも相手の信頼は失いませんが、そうでなければ相手は全く評価してくれないでしょう。
こう考えると、ペーパーテストとしての論文試験は酷です。弁解の機会を与えられずただ結果のみつきつけられるからです。これは一方通行の電子ベースでの成果物の提供も全く同じ。弁解の機会を与えられないのであれば自分らしくやればいいじゃないか・・とも考えがちですが、それでも仮に弁解の機会を与えられたならば「自分はいろいろと考えて、成果物を出すためにこう努力した」という「こだわり」があってこそ、評価されなくても前に進めますし、ここがおろそかではただ失敗しただけに終わってしまいます。
結局、ペーパーベースでもメールベースでも、自分なりのこだわりを持って成果物を出すことが、対外的に評価されなくとも次につながる反面、そうでない成果物は今後ますます淘汰されるということでしょう。たくさんの成果物を出すよりもこだわりを持った成果物を厳選して出すという意識が、これからの社会でますます求められていくのだと思います。

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2020年8月 3日 (月曜日)

試験対策もシーズン別トレーニング

スポーツ選手のトレーニングについて、プレシーズン・インシーズン・ポストシーズン・オフシーズンに分けて各シーズンにめりはりをつけてトレーニングを行う考え方があります。野球でいうと、オフシーズンにはバットやボールには触れずしっかり筋トレや増量を行い、プレシーズンにはキャンプやオープン戦で技術感覚をしっかり取り戻し、シーズン中はコンディションの維持を最優先して体への負荷を避け、ポストシーズンには苦手分野の克服に取り組む、という感じです。これは受験対策にも当てはまる部分があります。
たとえば2月の大学受験を目標とする場合、試験まで遠い春・夏期はオフシーズンで問題をこなすよりは基本的な語彙力や計算力等をしっかり身に着けるトレーニングが重要です。そこで基礎がしっかり身につけばプレシーズンである夏休み~秋にかけて問題演習をスムーズにこなしてテクニカルな部分で力を伸ばすことができます。年があけるともうシーズンインです。この段階ではむしろ睡眠時間をしっかり確保する等により体調管理を優先し、勉強はこれまで学んできたことの確認、いかに安定してアウトプットを出せるかの調整程度に抑えて本番に備えます。そして、結果が出るまでの間、良い結果が出て大学にいく場合も、浪人して再受験する場合もそれまでにできなかったこと、やり残したことはあると思いますので、この時間を活用してその穴を埋めておくことが有用です。
直前期に睡眠時間を削って追い上げるやり方は論外ですが、こうして整理してみると、目標とする試験までの時間をふまえて、今何をするのがよいかわかりやすいです。

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2020年7月27日 (月曜日)

金太郎飴は47点

論文式試験は出題者側も難度に苦慮することがあります。バラつきのある答案をどう公平に採点するかが問題になりますし、簡単すぎると金太郎飴のように同じような答案ばかりになり優劣がつけられません。
今日とりあげるのは後者の、簡単な論文式試験でどう1歩抜け出るかです。簡単な論文式試験では採点者も金太郎飴答案になることは想定していて、「あ~はいはいまたこのパターンの答案ね」と、あくびをこらえて採点しがちです。そうした金太郎飴答案すべてを合格にするわけにはいかないのでそうした答案はすべて合格水準より少し下、合格水準が50点なら47点程度の採点に落ち着いてしまいます。
では、こうした簡単な論文式試験でどうすれば合格点をとれるでしょうか。もちろん骨格たる「誰もが書ける本質的部分」は外してはいけません。しかし、失敗をおそれて保守的な答案におさめようとすると合格水準には達しません。こうした試験ではラスト5分の1くらいを冒険してみましょう!そこで自分の独自性を出せると、採点者もつまらない作業から解放されてはっとした気分になり、いい点数をつけやすくなります。
私は難関試験である旧司法試験論文試験と英検1級の英作文を一発で突破していますが、そのいずれも冒険できるところで独自性を出せたのが勝因だと思っています。
たとえば英検1級の英語論文の問題、出題は、Can we achieve world peace?(我々は世界平和を達成できるか)、という日本語なら小学生でもそれなりのことを書ける非常に一般的な問題でした。この問題い対して私は総論と結論の間に3つの具体例を挟みました。それは、①平和的軍事技術(迎撃ミサイル等)の開発②ゲーム理論(2国間の勝負では全力対抗が最善でも第三国が現れると戦略が変わる)③ネットを通じた相互理解の進展(過去の悲劇の反省)の3つです。漠然と平和を訴える小学生級の論文を書くとこうしたレベルでは全く相手にされませんが、以上のような具体例を挙げられると印象がぐっと違ってきます。
このように、誰でもそれなりに書ける論文式試験はリスクを冒さずに一部分でオリジナリティを出すのがセオリーです。ぱっと見、「これ書けそう」と思った問題こそ、こうした観点を忘れないようにすべきでしょう。

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2020年7月20日 (月曜日)

序盤の平易なところは盤石に

試験には、序盤に簡単な問題、後ろに難しい問題があることが多いです。中小企業診断士二次試験では、第1問は与件文から要素を抜き出すだけのSWOT分析のように誰もができる問題があり、第5問に抽象的なトータルコンサルティングの問題が出題されることが多いです。法律等の論文式試験でも、「○○について論ぜよ」という問題では最初に基本概念の定義をばちっと書いて、以降で細部を詳述するという構成がセオリーです。
暗記が苦手な人や、応用問題が得意な人は、こうした問題で、皆がとれる平易な問題を落として、難しい応用問題で得点するスタイルでやりがちです。私もどちらかというとその系統なのですが、これは採点者目線で見ると大損で、賢く修正すべきです。
採点者目線で同じような答案を大量に見ていると、序盤の皆できている問題は楽に点数を与えようという目で見ます。そこで点数を落とす答案を見ると、その時点で「この子はダメだな」という感情がわきますし、楽にできる部分の採点で手間取っていらついているかもしれません。こうなると、後ろの部分で素晴らしい答案を書いても、正当に評価されない可能性があります。これが「大損」です。
採点者目線で見ると、基本的な皆できている部分はできていて、そこにプラスアルファで光る部分があれば合格点に推しやすいですが、基本的な部分でこけていて、難しいところでそこそこ書けている答案は推しにくいです。この観点をふまえると、暗記の苦手な人や基本の弱い人も基本的な部分はしっかりおさえないと危険だということがわかると思います。
背伸びして難解な試験に臨む際にも決して自己流の得点獲得術に頼るのではなく、基本部分でしっかり点数をとることをおろそかにしてはいけません。

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