2019年6月13日 (木曜日)

補助者はあくまで補助者

法律事務所でも会計事務所でも資格を持たない補助者が活動する仕事があります。法律事務所の場合、弁護士名義で作成する書類の定型的な部分を作成する完全な無資格者が、会計事務所の場合、会計士試験は合格したものの、まだ登録要件を満たしていない若手がこれに該当することが多いです。こうした補助者は当然のことながら無資格者なので、自分の名前で仕事をして対価をもらうことはできません。しかし、その中には正式に登録された資格者よりもうまく仕事をこなす人はそれなりにいます。では、こうした有能な無資格者をどんどん登用していってよいでしょうか。
事務所としては業務効率が上がりますし、お客としても対価が安くなるというのであれば、誰も反対しない構造になりがちです。しかし、資格というのは能力面・倫理面における公的な要件を満たして初めて付与されるもので、仕事さえできれば誰がやって良いというものではありません。事務所としては補助者の関与する分野と割合をきちんと管理しなければいけませんし、仕事のできる補助者は、その仕事で食べていくなら一刻も早く資格を取得するよう努めなければいけません。本当に仕事ができるなら資格を取得するのはそう困難なことではないでしょうし、これを「形式的な手続」と思うのであれば、倫理的に資格者としての資質にかけています。
と、ここまで資格を例にあげて書いてきたのですが、今日の本題は無資格者の話ではなく、ある活動が運動としてできる・できないがあるとしても、本当にその活動でうまくなって社会に貢献したいというのであれば、社会に信頼されるために必要な要件があり、心の持ちようがあるはずです。それを無視してただひたすら結果に走る人間は、たとえ一時リードされていても必ず逆転できます。その相手は、その業界のトップランナーの補助者的な位置づけから殻を破ることができないからです。
本当にうまくなりたい、逆転したいと思う分野では、必ず満たすべき要件や心のあり方があるはずで、これを形式的なものと思わず、丁寧に積み重ねることが、実はうまくなる最短経路であり、逆転の路であることが多いのではないかと思います。

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2019年6月 6日 (木曜日)

努力の先行投資

何を目指すにせよ、努力は続けなければ意味がありませんし、成果の結実まで時間がかかります。粘り強く、また、おおらかに待つ気持ちが大事です。
ある分野で成功している人には2つの考え方があります。今が充実しているから無理な背伸びはしなくてよいという考え方と、今余裕があるからこれを先行投資に回そうという考え方です。先を行くライバルが前者の考え方を持ってくれれば、今の地道な努力が実を結ぶ将来に逆転が可能ですが、後者の考え方を持つ相手にはどんどん差を広げられるばかりです。
おそらくどんな人でも自分が頑張っている分野について、追いかけるライバルと、追いかけられるライバルとがいると思います。前者に逆転するためには今頑張るしかありませんが、後者に逆転されないために、今どのように動くか考えることも非常に大事です。もちろん、ずっと集中して努力し続けることは困難ですが、「余裕がある」をどこかで将来へ先行投資しなければ結局逆転負けを喫してしまうのです。
逆転を目指す追いかける立場では、やることがはっきりしていて迷いがないですが、追いかけられる立場では選択肢があり迷いが生じがちです。その場その場で、今ある余裕をストックするのか先行投資するのか、しっかり判断していくことが非常に大事になります。

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2019年5月30日 (木曜日)

上に行けば行くほど「我慢力」

実力の拮抗した相手同士の勝負は我慢比べになりがちで、どちらが先に息切れしてしまうかが勝敗を分けがちです。そのため、普段から我慢する訓練をしておくことも勝ち抜くために重要です。
時々、偉くなれば我慢しなくてよくなる、という趣旨の発言をする人がいたり、下の立場にいたときは腰が低かったのに、立場が上がると急に横柄になった、というような人を見かけます。こうした人は普段の生活の中で我慢をする回数も確率も減っていると思われ、そのしっぺ返しは、きわどい勝負において、我慢しきれず先に転げ落ちてしまう、という結果で受けてしまうことになるでしょう。
おそらく、どの分野でも自分より前をいく人がいない、というような場面にはほとんど出会わないはずです。必ず自分の前を走る人がいて、自分を追いかけてくる人がたくさんいる。そういう状況の中で、実力の拮抗したきわどい勝負はいくらでもあります。これに勝ち抜かなければ上に進んでいくことはできません。進んでいくためには我慢する力が不可欠で、きわどい勝負が増えるより高い位置に行けば行くほどこれを磨く必要があります。
成長している企業の社長は、うまくいっていない企業の社長に比べて、腰が低くてよく人の話を聞くと私は感じます。組織のトップがさらされるストレスは、フォローするメンバーの比ではないはずですが、それでもいつもニコニコし、我慢し、相手を立てるのです。それが、社長よりも地位の低い中間管理職が横柄になってどうするというのでしょう?
きわどい勝負を勝ち抜いて逆転していくためには、そうした場面が増えるにつれてより一層、我慢する力も磨いていく必要があるのです。

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2019年5月23日 (木曜日)

ノーチャンスは、1つ先にもっと高いチャンスがあるということ

入試や就職活動がうまくいかない、スポーツをしていて試合に使ってもらえない、昇進やビッグプロジェクトに縁がない、こうしたことは誰にでもあり、非常に落胆します。しかし、ここでずっと下を向いていても、周囲の見る目がないと愚痴っても仕方がありません。まずは、次のチャンスを目指して再び歩き始めることが不可欠です。
ここで立ち上がるのは結構なエネルギーを要するのですが、私の経験ではただ立ち上がって歩き出すだけでは、最善で、求めた結果が時間遅れで訪れるだけで、後で後悔感が残ってしまいます。ただ歩き出すだけではなく、より大きいな目標を立てて、より頑張ることが肝要なのです。
こうした際、私は「今は時期ではなかった。もっと先により大きなチャンスがあるから、そちらへ行けとの暗示だ」と思うようにしています。そうすると、失敗した残念な気持ちは薄らぎ、未来のより大きなチャンスに期待を持って頑張ることができます。
たとえば資格試験に失敗した場合、翌年トップで受かろうと頑張るのです。トップで合格できなくても、前年合格するよりもはるかに実力をつけて合格するとその後の活躍の場がぐっと広がります。スポーツ選手も、試合に使われない間、腐らず頑張り続けるのはもちろん、将来見返してやるという気持ちでより頑張ると、大事な試合で重要な役割が与えられたり、その先のカテゴリーで逆転を起こせるかもしれません。
挫折している時により強い前向きな気持ちを持つのは難しいですが、しかし、この気持ちを持てばきっと逆転のチャンスは訪れ、この気持ちを持たなければ逆転のチャンスは訪れないのでしょう。今ノーチャンスということは、少し先にもっと大きなチャンスが来るということ。そう思って前向きに気持ちを強くもっていくことが非常に重要です。

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2019年5月16日 (木曜日)

弱さを周囲に示す

自らをより強く見せかける人は少なくありません。周囲が自分のことをできる人だと思ってくれると、交友・仕事・経験あらゆるチャンスが巡ってきやすくなるからです。しかし、同時にそれは、期待はずれに終わると、将来のチャンスを失う諸刃の剣です。
そうではなく、逆に自分を弱く見せかけてはどうでしょうか。近視眼的にチャンスは失いますが、そのチャンスは後に、実力をつけてから回収可能なものがほとんどだと思います。ですので、まずは真の実力をつけることを優先すべきです。強くみせかけると、高いハードルのチャンスは得られやすいですが、身の丈に合わない高いハードルは訓練の場になりません。自分を低く見せかけると、周囲は低いハードルを用意してきいます。それが簡単なものであれば、さくっとクリアして次のレベルに進めばよく、それがちょうど良いものであれば、まさに自分を弱くみせかけることで、適度な成長材料を得られたことになります。
自分がすごいと自慢する人、自分ができる人だという前提で強気な主張をしたり、上から目線の発言をする人の話は正直、あまり面白くありません。逆に謙遜する人の話も面白くありませんが、できないと言う人が頑張って困難を突破する姿は周囲が見ても心地よいのに対し、できると自称する人が失敗する姿は笑いの種です。
目先のチャンス狙いでビッグマウスを使うのはやめましょう。自分はできると仮に思ってもできないふりをする、これを徹底することこそ、適切なチャンスを得て、成長し、失ったチャンスを取り戻す逆転の最短経路なのです。

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2019年5月 9日 (木曜日)

時間がかかるなら晩成させよ

弁護士や公認会計士の大手事務所は、新人採用にあたり、大学在学中の合格者を優先します。これは、プロ野球のドラフトで高校生の有望株が上位で指名されるのと同じで、そうした層が世代のトップを走っており、将来、業界のトップに立って組織を率いてくれることを期待しての判断です。
しかし、当然のことながら、大切な要素は組織に入った段階での能力ではなく、組織にどれだけ貢献できるか。プロ野球では、高校からプロに行く選手は1軍で試合に出るまで時間がかかるうえに、怪我などで1軍に上がらないまま引退する選手も少なくありません。これに対し、大学や社会人からプロになった選手の方がすぐに1軍で使えてチームに貢献するケースが多いです。弁護士や公認会計士業界でも、社会人としてレアな経歴を持つ人には多くの事務所が注目しており、そうした人の方が、社会人での経験を活かして、比較的早い段階で活躍することが多いです。
とはいえ、これは、大学や社会人を通じて遠回りした方がよいというわけではありません。遠回りは決してマイナスではないとうことと、遠回りするからには時間をかけてじっくり実力をつける必要があるということです。プロ野球で社会人経由でプロになって活躍する選手は身体も技術もしっかり鍛え込んでいるから、後はプロの感覚に慣れるだけで活躍できます。社会人経由の弁護士や公認会計士も、なんでもいいので社会人経験があればよいというわけではなく、その社会人経験の中で特殊なスキルや、高いコミュニケーション能力などを身につけている人が比較的早くから活躍できます。
私は司法試験は比較的早く合格しましたが、法律の勉強が不十分なまま法曹会に入ったため司法研修所以降苦労しました。逆に公認会計士試験の合格は遅すぎましたが、じっくり実力をつけてからの合格だったため、その後が順調でした。
スタートダッシュに出遅れたり、周囲がクリアしているハードルをクリアできないことそれ自体を悲観する必要はありません。時間をかけて丁寧にやればきっとできるようになるでしょう。しかし、時間をかけるなら、ただハードルをクリアすればよいというわけではなく、徹底的に鍛えこんで晩成することが大事でその成果がその次のステージで武器となり、逆転の行ってになるのだと思います。

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2019年5月 2日 (木曜日)

利益「達成期間」と効率性の関連性

よく求める目標と、そのための努力の効率性との関連性が論じられます。これは目標の「難しさ」と効率性の関連性ではなく、目標の「達成期間」と効率性との関連の問題です。
目標を達成するための時間があまりない場合、徹底的に自分の活動を合理化して効率性を上げるよりほかなく、達成可能な目標はそれが一番わかりやすい筋道になります。しかし、達成に時間を要する場合、決して目先の効率性を求めてはならず、じっくり自力を磨き、手持ちカードの幅を広げる必要があります。つまり、時間に余裕がある場合は、徹底的な効率化を、時間に余裕がない場合には、本質を意識した努力を丁寧に積み重ねる必要があるのです。
逆転を目指すということは、ほとんどの場合、活動の効率化だけでは解決しない状況にあるということで、長期的に考えて、解決すべき本質を意識した努力を積み重ねる必要があります。すなわち、多くの逆転を試みる場面では、達成時間に余裕を持ち、じっくり丁寧に頑張るべきで、これは目標が一見簡単そうに見えても同様です。
「できる限り早く逆転したい」とはどうしても考えてしまいますが、早くやろうとすると、逆に効率性重視の選択肢に絞られてしまい、かえって逆転を達成するのが遅くなってしまう可能性が高まってしまいます。「簡単ではない」と察したら「早くやろう」という意識を捨てて、じっくり着実に目標を目指すのが最善手になることが多いでしょう。

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2019年4月25日 (木曜日)

小さな成功の捉え方

ある目標に向けて取り組む途中で、その目標の何分の1かにあたる成果をあげた場合、素直に嬉しいです。これを、「目標までの道程は順調」と捉える人も多いでしょう。しかし、これは、良くも悪くも勘違いしてはいけない事情だと思います。
良い方向の捉え方は、その小さな成功を自信と勇気に代えてもっと頑張る糧にすることです。この心理的な糧は自力で得るのがなかなか困難なため、こうした機会をうまく活かすことが不可欠です。
しかし、この小さな成果を過大評価してはいけません。それが本命の目標ではなく、その成果だけでは独立して価値はさほどないことをきちんと認識する必要があります。また、小さな成果が、そのプロセスが順調であることを必ずしも裏付けるわけではありません。たとえば、ダイエットであれば、初期に数キロの減量は、比較的容易に実現しますし、その成果はプロセスが正しいからではなく、ただの偶然である可能性も大いにあるからです。
私は、こうした小さな成果を得た場合、まず素直に喜び、引き続き頑張ろうと思います。ここで、昔は、「予定通り。こんな目標は達成して当たり前」とか、「自分は他人とは違うから楽勝」などと考えてしまい、本命の目標までたどりつけないことがしばしばありました。「引き続き頑張ろう」と思った段階で一度プロセスをリセットし、そこをスタートにゴールを目指す取り組みを行い、その途中の小さな成果にたどり着き、意欲を奮い立て・・と、繰り返していくことが大事なのだと身にしみて理解しているつもりです。
人間、「苦しいことは早く終わりにしたい」という意識があるため、このように考えがちなのですが、よくよく考えれば、人生において死以外に終わりなどありません。ずっと頑張り続けなければどんどん追い抜かされ、逆転されていくだけです。
小さな喜びは頑張る人間には必ず訪れます。それを適切に、頑張る意欲に代えていくことが、逆転し続ける、大きな逆転を成し遂げる重要なカギだといえるでしょう。

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2019年4月18日 (木曜日)

「勝者のメンタリティー」は教わるものではなく

近時、「勝者のメンタリティー」という言葉を時々耳にします。勝者がどのような心の持ちようで、日頃の修練や、本番に挑んだかをまとめたもので、他人のこれを読んで納得する人もいるのかと思います。しかし、私はこの手の成功体験談は基本的に参考にはしません。
「勝者のメンタリティー」はおそらく、1回大きな事を成し遂げた人ではなく、勝ち続けた人が提唱するものだと思います。その人が勝ち続けるためには、当然、努力により補充しなければならない能力あり、運に左右される部分をどう乗り越えるか考えなければならない課題ありで、これはあくまでその人の目の前に現れたハードルです。我々別人の前に現れるハードルは別のもので、かつ、そうした勝ち続けられる人よりも高いハードルが課せられると予測されるため、その勝ち続けた人の方法論は、我々には適用できない事が多いのです。
「勝者のメンタリティー」を「謙虚であるべき」とか、「勝負どころでリラックスせよ」とか、簡単に要約することが可能なケースもありますが、これは、その勝者の考えを誤解する危険があります。常に謙虚であったり、リラックスすることは困難ですし、勝負どころでは、時によって相手を格下に見たり、高い集中力を凝縮しなければならないタイミングもあるからです。
逆転の一手は本やネットで拾えるものではありません。自分の環境に合わせて自分で考えるよりほかありません。他人の成功経験は参考にしてもよいですが、それをベースに自分流の戦略を立てて実行し、失敗し、何がまずかったかを振り返って、次の戦略に活かす、このPDCAサイクルを回さなければ自分流のセオリーは見いだせないでしょう。私が他人の体験談を参考にしないのは、ここで時間のロスが生じるため、どうせ時間がかかるなら、自分で1から考えてみようと思うからです。
「勝者のメンタリティー」は教わるものではなく、自分で導き出すもの。そのためには、たくさん失敗できる局面を準備して大々的に実験することこそが何よりの近道になります。

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2019年4月11日 (木曜日)

同窓会を活用せよ

人間、5年ぶりに再開すると、相手の違いに気づきますが、1年ぶりの再開だとそれに気づかないことがあります。
話変わって、同窓会というものは、その組織が「楽しかった」という思い出の残る、別れから1年前後の時期に開催され、以後開催されないことが多いです。そのため、別れの後にいくらでも逆転は生じているはずですが、これに気づかないということは意外に多いと思います。
とはいえ、5年後に逆転されたことに気づいても再逆転は簡単ではありません。しかし、逆転は、別れの後、効果は3年以降に発生するとしても、その原因はもっと前、おそらく別れの直後から発生しているはずです。
1年ぶりの再開ではあまり相手の違いに気づけません。しかし、逆転の原因は必ず既に起きています。この段階でこれに気づくことができれば逆転されることを防げるでしょうし、自分も真似てライバルを逆転する選択肢も見えて来ます。ですので、気づきにくいですが、この時点で違いに気づき、逆転の兆候を察知すべきです。
同窓会が比較的別れから近い時期にだけ設定されがちなのは、実はチャンスで、この段階で、相手の変化から、目論む逆転策を把握することが、同窓会の大きな参加価値となるのです。

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