2019年9月12日 (木曜日)

スタートでついた差、質と量どちらが痛い?

逆転を試みる場面は、スタートでついた差を追いかける展開が多いと思います。このスタートでついた差には質的な差と量的な差があります。たとえば、100メートル走でスタートのタイミングのコンマ数秒の差でつく数メートルの差は量的な差です。これに対し、就職活動などの面接の最初の挨拶で失敗し、初対面で悪印象をもたれるようなケースが質的な差です。
この2つの差、どちらがより痛いかを検討すると、結構な人が量的な差を選びます。量的な差があることは相手を相当上回る努力が必要であり、相手の頑張り次第ではもう逆転の目はないかもしれないというのが主な理由です。
しかし、私は逆で、量的な差は努力次第で、すなわち最終的には根性論で克服可能な差ですが、質的な差こそ、逆転の目がないケースが多いのではないかと思います。たとえば「無意識のバイアス」と呼ばれる、評価者が意識せずに優劣をつける場面では、いくら努力して良い成果をあげても、当初の結論が覆らないことはままあり、こうしたケースこそ逆転の手段がない、あるいは見当たらないことが多いでしょう。
人の評価というのは主観的で、特にこうした無意識的な部分で結論づけられてしまうおそれが高いです。そのため、人に気に入られる必要のある、就職・恋愛・契約締結などの場面ではとにかく第一印象を良くしてスタートダッシュで質的な差を奪ってしまうことが大事です。
こうしてみると、勝負事は、序盤は印象といったカタチから入り、物理的な数値の部分は後から努力で積み上げるのがセオリーといえそうです。逆転の目が早々になくなるという事態はできる限り避けたく、そのために、この2つのメリハリがとても重要なのだと思います。

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2019年9月 5日 (木曜日)

良質の機会を求めるために、自分を○○してくれる人との付き合いを大事に

逆転を果たすためには質の良い成長の機会が必要です。この機会を自分自身で創出できるのなら、自分の頑張り次第で逆転ができるということで、簡単です。しかし、多くの場合、この機会を得るのが他力本願であるため、逆転も他力本願であることが多いのかと思います。では、逆転のためにどのような取り組みをすればよいでしょうか。
昨日も話題にしましたが、人間関係つきあいが大事です。しかし、あらゆる人とのつきあいに全力を尽くすことは困難ですし、仮にできたとしても、相手の信頼はなかなか得にくいのかと思います。そこで、つきあいを絞る必要がありますが、その際の1つの観点が、「自分を評価してくれる」かどうかです。
自分を評価してくれる人と仲良くなれば、様々な機会をもらえます。そして、評価されているのですから、難しい機会を与えてくれる可能性は比較的高く、良質の機会を得ることが可能です。逆に、自分をあまり評価されていない人と飲みに行ったとしても、笑いの種にされたり、会話に置いてけぼりにされたりして正直楽しくないですし、自分を過小評価しているのですから、たいした機会はもらえません。
というわけで、飲み会などに誘われた際は、相手が自分のことをどう見ており、その人との仲を深めることでどのような機会が得られるかをしっかり考え、あまり評価されていない人からの誘いはうまく断り、評価してくれる人には積極的につきあいの場を提案するなど、メリハリが大事です。
逆転を目指す状況というのは周囲からの評価も高くない状態かもしれません。そのような中、闇雲に周囲に機会を求めるのではなく、多くはなくても必ずいるはずの、自分を評価してくれる人との接点を積極的に増やしていくことが大事なのかと思います。

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2019年8月29日 (木曜日)

ボーダーラインに達せよ

テストのために勉強していて、一番つらいのは、初期の頑張っても点数につながらない時期です。しかしここを粘り強く頑張っていると、ある一定水準に達したら点数がつき、そして伸び始めます。仕事も同じで、はじめてやる仕事をうまくできる人はいませんが、一定の経験を積むといきなりうまくできるようになります。
勝負事も同様で、格上の相手との勝負はなかなか結果をあげることはできませんが、一定のレベルに達すると、多少の実力差は勝敗に直結せず、「いい勝負」すなわち、終盤まで互角に進めてどちらに転ぶかわからない展開に持ち込むことができるようになります。
格上の相手に勝とうとする場合、頑張って実力で相手を追い抜ければよいですが、相手も頑張るので追い抜くことはなかなかできません。しかし、追い抜けなければ勝てないというわけではなく、差を一定範囲に詰めるところまでいければ、「いい勝負」に持ち込んで逆転の目が出てきます。ですのでまずここまで進めるのが逆転のセオリーです。
もちろん、差をつめれば逆転できるわけではありません。確率がゼロから30%くらいにまで上げるのがせいぜいでしょう。そのため、互角の局地戦で勝負を制する精神力や決め技なども同時に磨く必要がありますが、まずは何より確率ゼロから脱し、逆転の目を見出していくことが大事。相手を追い抜かなければならないと気負うのではなく、「勝ちたい」と思う気持ち1つでとにかくがむしゃらにやることが大事で、そのうちにいつの間にか逆転の目がでてきたというのが、よくある逆転シナリオではないかと思います。

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2019年8月22日 (木曜日)

逆転の一手は強烈な一手をお見舞いするのではなく

値下げによる販売戦略において、短期間に大幅な値下げをするよりは、長期にわたって少しずつ値下げした方が消費者は価格が下がったと思いやすいという理論があります。逆転の一手も同様に、強烈な一手をお見舞いするよりは、ジャブを当て続ける方が相手に与えるダメージが大きいのではないでしょうか。
いわゆる勝負手一発が放たれたとして、リードする側はその一瞬我慢しさえすれば自分のペースに戻りますので、落ち着いて態勢を立て直すことができます。逆に小さい手が簡単に決まり続ける状態は、我慢する期間が見通せずに集中が切れてしまうおそれがあったり、反撃を焦ってしまったりと、リードする側に「らしくない」対応を誘発させることが期待できる点が大きいです。
「逆転の一手」と言うと、将棋でソフトの評価値がまったく逆に触れるような大技を想像しがちですが、実は地道にできる攻撃を続けていくことが逆転の一手に近いものでしょう。将棋の評価値を一変させる手も、それ自体が強烈な一手ではなく、その先に攻めが続いていく中で徐々にリードが開いていく流れを変える妙手がない、というものであることが多いように思います。
というわけで、逆転を目指すうえでたどりつくべきは、大技をきめることではなく、小技を決め続けること。その方が、追う側にもハードルは低いように思います。気負いすぎて自滅しないためにも、「大技厳禁」は普段から徹底しておいてよいかもしれません。

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2019年8月15日 (木曜日)

楽な道を選ぶべきとき、選ぶべきでないとき

人間、目標はできる限り楽して達成したいものです。そのため、「楽にできる方法ない?」と周囲に聞く人は多いです。これは目標によって必須手続であったり、悪手であったりします。
その目標が絶対に達成したいものである場合、上記のような質問を通じて情報を集めることは必須です。とにかく情報を集めて、そこから、「どうすれば一番確実に目標を達成できるか」を考え、実践するのみです。
これに対して、その目標が上記のようなものでない場合、私の経験上、楽はしない方がよいです。失敗してもよいせっかくの機会なので、あれこれ試してみたり、あえて苦労して経験値を積む方が、将来のもっと大事な目標達成のために有用です。たとえば将棋の羽生さんは、あまり重要視しない棋戦ではあえて得意でない戦型を試しますが、重要棋戦では一切そのようなことはしません。重要でないと考えられる局面では、その目標を達成することよりも、そこでいかに成長するかを考えて行動した方が得なことがあるのです。
というわけで、「楽な方法」はぜひとも知って戦略策定に取り込むべき場面と、敬遠すべき場面とがあります。重要視しない目標でも達成するとうれしいですし、楽をして目標を達成することもうれしいですが、その一瞬の喜びよりも、もっと大事なことが将来あるかもしれません、逆転を達成できる人はこうした局面で自身の満足を抑え、逆転戦略に集中できる人なのかと思います。

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2019年8月 8日 (木曜日)

追いつめられている時間

逆転を目指す時間帯はあらゆる努力を必死に行います。しかし、そもそもなぜ逆転を目指すような苦境に陥ったのでしょうか。その原因を探り、逆転の博打にかけないスケジューリングが大事です。
多くの場合、逆転の博打をしなければならない状況に追い込まれた理由は、それまでの間に、逆転を目指して必死に努力する状態と真逆の状態、すなわち楽ばかりしている状態があったからだと思います。これは、スタートラインが同じ人との競争ばかりでなく、自分がリードして、そのリードの余裕にのっかって楽をしている間に追いつかれ、追い越されるというパターンもよくあると思います。
人間、すべてに全力を尽くすことはできませんので、楽にクリアできそうなことは楽にこなすのがセオリーです。しかし、そこで楽をした積み重ねはどこかでビハインドとなって返ってくるため、そのタイミングでは必死に頑張る必要があります。そう考えると、我々がマネジメントすべきは、ピンチに陥らないことではなく、ピンチに陥るタイミングではないかとも思います。
よく期限間際になって必死に宿題や仕事をする人がいます。これも楽をしてきた積み重ねが跳ね返ってきたケースですが、このタイミングでピンチに陥ると、たとえ能力的に問題なく間に合ったとしても、ちょっとしたアクシデントで期限を途過してしまい、信用を失ってしまうおそれがあります。ですので、このケースでは必死になるタイミングをもう少し早めて、多少のアクシデントがあっても問題なく間に合う段階で本気になれば、大きな痛手を負うリスクはほぼありません。
楽ができている時間帯は、裏を返せば徐々に追いつめられている時間帯であるということ。この時間帯をなくすことは困難ですが、この時間帯を致命傷を負いにくいタイミングにもってくることは意識次第で可能で、この意識をしっかり持つことが、逆転しなければならない状態に陥らないための肝なのだと思います。

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2019年8月 1日 (木曜日)

バックアップメンバーを育てる

この季節になると毎年1回は書いているかもしれませんが、高校野球で勝ち抜くのは本当に難しいことです。ベストメンバーを毎試合起用できるわけではなく、投手はできる限り連投を回避させるのが最近の風潮です。そのため、高校野球で勝ち抜けるチームはエースがすごいチームよりも、2番手投手のレベルが高いチームであることもしばしばあり得ます。
これはどのような組織にも当てはまります。組織の重要プロジェクトにいつもエース級のメンバーを投入できるとは限りません。エース級のメンバーが使えない際にも組織の活動の質を落とさないためには、バックアップとなる人材をあらかじめ育成しておくことが必要です。
組織はどうしても軸になるエース級のメンバーを育てることに腐心し、育てることができれば目いっぱいそれまでの育成投資を回収しようと積極的に起用します。しかし、エース級のメンバーが育った際にすべきは、そのメンバーをどんどん使うことよりも、2番手・3番手のメンバーをエース級に育てていくことです。そうしたメンバーを重要プロジェクトにどんどん投入して、そうしたメンバーの成長に注目していくことで、バックアップメンバーが充実し、組織としてどのような場面でも安定した成果をあげることができます。
要は組織が成長するためには、常に、伸びしろの大きい人材に機会を与えていくべきで、安定した活動をするために、優れたメンバーよりも伸びしろの大きいメンバーを重用することに気付けるかが、組織が成長し、ライバルを逆転する意外な鍵となります。

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2019年7月25日 (木曜日)

しんどいふりをしつつ・・

目に見える弱点がある場合、相手は必ずそこをついてきます。弱点に見せかけてそこを攻めさせて、涼しい顔をしている・・というのは漫画の中の話であり、現実には弱点を隠す余裕も、弱点をつかれて涼しい顔をする余裕もありません。弱点をつかれて相手にしんどい姿を見せるのはつらいですが、そうした姿を見せずとも、相手はこちらが追いつめられていることは把握しているので、隠す意味はあまりありません。
その状況から逆転するためには、しんどいことを隠すことではなく、しんどい中でその状況を打開する方法を考えることです。相手の攻撃を和らげる方法を考えるのか、カウンターパンチを考えるかは相手や状況によりますが、しんどいふりをしつつ、相手が優位に浸っている間に逆転の一手を探し出すことが大事です。
時間は限られているのですが、優位に浸っている相手は、油断するか、「このままでよい」と思い、さらに攻め手を強くする可能性は低いです。だからこそ、このタイミングでの反撃は有効になります。
ピンチはチャンスといいますが、弱点を攻められたピンチの状態は、反撃の方法を考えて実行する絶好のタイミングでもあります。しんどい状態であることはあえて隠さず、ばっちり裏で逆転の一手を模索することは一種のセオリーで決して忘れてはならないことだと思います。

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2019年7月18日 (木曜日)

遠回りがベターかも

ある目的地へ行くのに、直通バスと、乗換のある電車がある場合、多くの人は前者を選びます。直通は楽ですし、その方が早くて安いと考えられるからです。しかし、そうとは限りません。電車には特急もありますし、乗換前後で同じ会社の電車であれば料金はそう大きくならないからです。
目的に向けて歩む道も同じで、多くの人は直通の道を選びますが、それが最短経路とは限りません。寄り道をした方がスムーズに進めて結果的に早いということは結構あるのかと思います。ですので、目標へのアプローチを考える際は、必ずしも早くたどりつくことを考えず、まずは自分に合った道を探すことが大事なのだと思います。そして、採点経路を選ばなかったことを後で後悔する必要もないのかと思います。
同じ道を歩くにも個人差があります。上り坂はそれ専門に鍛えている人でなければなかなか早くは歩けませんが、上り専門で鍛える人は平坦な道のスピードで周囲を上回ることは難しいです。このように人によって一長一短ある以上、道の途中でその選択を振り返るのは早すぎます。まずは自分がうまく進めそうな道を選んで進んでみる、途中経過で差があっても自分を信じて続けてみる、この意識が大事で、その先に逆転劇はあるのだろうと思います。
多くの人は「計算」よりも「直感」で進む道を選んでいると思います。そしてそれでよいとも思います。直感で選んだ道は、計算により合理的に示された道に比べてなかなかうまく前に進まないかもしれませんが、ここで焦らず、自分の選択を信じて続けていくことにより、逆転の一手は生まれるのではないかと思います。

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2019年7月11日 (木曜日)

二度目はないかもしれない

恋人や友人に不適切な対応をしたり、取引先に誤った態度を取ってしまったりして修羅場に追い込まれたことがある人は多いかもしれません。まず誠意ある謝罪により挽回のチャンスをもらえるよう努めることが不可欠ですが、頑張ってセカンドチャンスをもらってもここに逆転の一手がないことはしばしばあります。
わかりやすいのは、相手がもう許すつもりがないにもかかわらず体面や訴訟リスクをおそれてかたちだけセカンドチャンスを与えるケース。典型的なのは、ミスをした社員をクビにすることを決定しつつ、形だけセカンドチャンスを与えて、そこで成果をあげてもいちゃもんをつけて解雇するやり口です。1回のミスでは裁判上解雇の主張を通すのは困難ですが、セカンドチャンスを与えて、1回目と2回目を通じてそれなりの解雇理由があれば裁判は回避できる可能性が高まるからです。
このように確定的意志を持って形式的なチャンスを与える人はかなりのブラックですが、人間はブラックではなくとも、強いバイアスに支配されていることがままあります。最初の失敗で「こいつはもうダメだ」という強い先入観を持ち、相手の誠意ある謝罪自体には共感してチャンスを与えたが、よほどインパクトある成果を上げない限り、強い当初のバイアスが結論を決めてしまうわけです。
こうしたケースでは、逆転の一手はなく、したがって逆転を目指す努力はすべて水泡に帰します。客観的に一定の数値をクリアすることは、タイムリミットにひっかからなければ達成できますが、人の心を覆すという目標は達成不能である可能性が高いことは理解しておく必要があります。個人的には、上記のような強いバイアスを持つ人は社会において非常に迷惑だと感じつつも、人間だから仕方ないとも思います。ただ、相手の判断をどうこう言っても仕方ありません。勝てない勝負であれば早々に見切って次を目指すのがセオリー。そのセカンドチャンスの逆転の一手があるかはきちんと見極めるべきでしょう。

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