2019年2月14日 (木曜日)

仕掛けるタイミング

逆転を目指すにはどこかで勝負の一手を放つ必要がありますが、これはいつ放ってもいいというわけではなく、早く放つべきものでもありません。自分の調子の波長と合ったタイミング、相手に効果的なタイミングで放つ必要があります。
では、そのタイミングをどう計算すればよいでしょうか。ただ待っててタイミングが訪れることもあるかもしれませんが、おそらく効果的なタイミングは自ら創り出すよう布石を用意するべきです。
サッカーでは切り札選手の交代出場は、大抵後半30分ころ、大差で負けている試合ではもう少し早いタイミングに集中します。これはただ何となく残り時間のバランスを考えているのではなく、大差で負けている試合では後半頭から、拮抗している試合では後半の中盤から、相手の特定の選手や相手陣の特定のエリアに揺さぶりをかけて、そこに負担をかけたり、注意を向けさせてから、切り札選手を投入するという布石が投じられているのです。
自分の切り札が何かは自分がよく知っています。それを出きる限り相手に悟られないようにしながら、かつ、相手に効果的にするにはどう工夫すればよいか考えて、ベストタイミングでカードを切るべきです。負けている状態ではなかなか落ち着いた判断は難しいですが、本当に逆転したければ、この点をきちんと意識して機を図ることが大事です。

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2019年2月 7日 (木曜日)

相手の位置を妄想して動く

人間、常に良い状態で物事に取り組めるわけではなく、やる気の出ない日や、調子の悪い日もあります。こうした日に物事に取り組むのは大変苦痛ですが、ここでどれだけ我慢できるかが、とても大事で、ライバルと差がつくのもこのタイミングです。
駅伝を見ればこのことがよくわかります。競っている状況ではよほどの実力差がない限り大差はつきにくいです。しかし、一度距離が離れてしまうと、同程度の実力の選手の間でも大きな差がつきがちです。これはライバルの位置が見えないため、自分への動機づけの高低が大きな差につながりやすい状況です。
というわけで、ライバルの位置が見えなくても、いや、見えない時こそ、自分に厳しく、強いモチベーションを引き起こす必要があります。そのためには、やはりライバルの位置が見えないことが大きな原因ですので、ライバルの存在を自分の少し前に妄想してみましょう。ライバルの背中が見えればそれを追い越そうというモチベーションが起きます。実際には存在しないライバルの背中ですが、それを想起する練習を積んでおくと、モチベーションを引き出しにくい状況で力を出す原動力になります。
逆転が必要な大差が生じてしまうケースも、大差から逆転を狙うケースでも、ライバルの背中は現実には見えない時間帯が多いかと思います。そこで、これを想起する妄想力は培って損はないと思います。

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2019年1月31日 (木曜日)

落ち着く練習

逆転のための基本的な手法は逆境でも落ち着くことです。慌ててバタバタしても良いパフォーマンスを出すのは困難です。そこで、普段から難しい局面で落ち着く練習をしておくことが大事です。
これは我々が普通に過ごす中でトレーニングできることが多いです。我々は多少なりとも欲張りで自分の実力ギリギリかそれ以上の目標を立てることがあります。そのような目標の達成のためには、もちろんスムーズにいくことは少なく、ピンチが訪れます。その際に落ち着いて取り組むことを繰り返すことにより、逆境でも落ち着く練習が可能です。
そのためには、難しい局面に正面から向き合う必要があります。難しい局面ですぐに投げ出したり、十分な時間を確保してゆっくりやるのではあまりこの落ち着く練習にはなりません。成功できるかどうかはどうでもよく、成功するために落ち着いて自分のベストを引き出す取り組みを行うことが大事です。
可能であれば普通の場面や、難しい局面であえて自分にハンデを課して、時間を短くしたり、普段使えるカードを温存したりして取り組むとなお効果があがるでしょう。
難しい局面はそれを乗り越えると大きな経験値を得ることができますが、それは能力的な部分だけではなく、逆境で落ち着いて物事に取り組むことができる精神的な部分の成長ももたらしてくれます。これを簡単に投げ出してしまうのは本当にもったいない。こうした局面をしっかり生かして目いっぱい成長することが逆転のために非常に重要なポイントになります。

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2019年1月24日 (木曜日)

事実を当たり前と思わない

「事実から目を背けてはいけない」とはよく言われます。事実は今確かに目の前にあるものであり、それまでの様々な事象の結果であるためそれを受け入れるよりほかないからです。しかし、逆転の手法を考えるにあたっては、逆に事実を当たり前だと受け入れないことも大事です。
たとえばある会社に新入社員がたくさん入ったとします。その中には有望な人も、逆にその会社に合わない人もいろいろいるでしょう。ですが、最初は同じ立場で同じ待遇です。この「同じ」という事実をそのまま受け入れるようでは有望な人にはかないません。有望な人は地力があるうえに熱心に努力します。ですので、その人に逆転するにはそれ以上の努力をしなければいけませんが、「同じ」だという事実を受け入れてしまうとその努力ができなくなります。
さらに例を挙げると、ある会社に長年取引している先があったとします。「長年続いている」という事実を受け入れてしまうと、その先と取引するのは当たり前で手柄でもなんでもないため、どうしても従業員の熱意は下がってしまいます。その結果、その先が取引をやめると言い出せば大損ですし、その段階に至って慌ててももうなす術はありません。
事実には必ず因果があるため、その因果をきちんと理解すべきだというのが「事実から目を背けてはいけない」ということ。しかし、その因果は、惰性的な平等主義や継続性の原理に依るだけのものかもしれません。そのような事実は自らの強みに依るものではないため、努力しなければ維持できないことに気づくべきだ、というのが、「事実を当たり前と思ってはいけない」ということ。
事実は様々なかたちで多くのことを教えてくれます。これを貪欲に学び、逆転に生かしていくことが大事だといえるでしょう。

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2019年1月17日 (木曜日)

逆転しなくてもいいんじゃないか

箱根駅伝の第7区。トップの東洋大にみるみる追いつく東海大は4秒ビハインドで8区にたすきをつなぎました。両角監督も翌日のテレビ番組で、ここでは逆転しなくてよかったと述べています。逆転しないことにより、相手をペースメーカーに中盤まで力を蓄えて後半に一気に差をつける戦略が成功しました。
我々は様々な競争や勝負にさらされており、その中で「勝ちたい」と思った戦いについてはできる限り早く逆転したいと思います。しかし、本当に早く逆転しなければならないでしょうか。そこは長い戦いの中間点であることが多いかと思います。一時的に逆転しても、それで相手に火をつけてすぐに逆転されたら元も子もありません。最後のゴールに早くたどり着くために最善策を検討すべきです。
逆転の一手を投じるべき局面かどうかはきちんと判断すべきということで、自分が逆転したいから、という気持ちで決めるよりは、少し流れを巨視的に見て、そこがゴールであるとか、その前にそこで逆転しなければ勝てなくなる見通しの局面などで全力を尽くすべきでしょう。
勝負事は自分の感情を満足させるためではなく、自分の生活を豊かにするために乗り越えなければならないもの。逆転を考える際には、根本的な目標をそこで一度見直すことがとても大事です。

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2019年1月10日 (木曜日)

一流と二流の考え方の差

目標に向けたアプローチが複数ある際、人は自分のやりたいアプローチをとることにこだわりがちです。「自分はこうしたい」という欲求を満たすことに幸せを感じ、それを中間目標に設定してしまうのです。
勝負事で追いかける側とおいかけられる側とは選択肢の数が違います。前者は逆転の道が1つあるかないかわからない状態である反面で、後者は勝てればよいならいくつも選択肢があることが多いです。そこで「自分はこうしたい」を出してしまうのですが、これをどう出すかに一流と二流との差があります。
二流は、一度「こうしたい」という道を選ぶとその実現にこだわります。ですので、形勢が悪くなっても、あるいは元のリードがそれほど大きくない時であっても自分のやりたい方法を貫いてしまいます。
これに対して一流は、後ろとの差をきちんと測り、本当に余裕のある時にのみ「こうしたい」を貫きます。あるいは、事前に少し頑張って、十分な余裕を形成してから「こうしたい」を実行します。
この結果は明らかで、一流はきちんと逆転されない間合いを測りながら慎重に進めているため、万が一はありませんが、二流は相手をきちんと見ていないため逆転を許しやすいわけです。
逆転を目指す側から見れば、慎重に謙虚に物事を進める一流相手にはなかなか逆転の目は訪れません。しかし、余裕があればつい油断して自分の欲求を優先させてしまう二流には多少の差をつけられても逆転の目は必ずあります。逆転の一手を放つ際は相手を見て、二流相手には自信を持って進めるのがよいでしょう。

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2019年1月 3日 (木曜日)

末脚を残す

不利な状況に陥ってから逆転の一手を探すケースはよくありますが、どうじに後悔するケースも多いです。「もっと早く本気を出していれば」と。逆転自体は可能であっても、時間やその他の資源が不足して逆転に至らないケースを昨年たくさん見てきました。こうした際にタイムマシンに乗って昔に戻ることができれば今度はきちんと勝ち切れるのでしょうが、それは現代の技術では不可能です。また、将来どの時点でどれだけの努力をしておかなければならないか事前に読み切れるケースもそう多くはありません。
こうした中で逆転を成し遂げるために必要なことは、有事に備えて時間をはじめとした余力をきちんと残しておくこと。余裕がある場面でも先手先手でどんどん出来ることを先取りしていざという場面での時間を残しておくことが大事です。
このように余力を残しても使う機会がなければ無駄にしてしまう可能性があるため、一見して選びにくいやり方ですが、余れば何か他のことに活用、たとえば時間が余れば読んだことのない分野の本を読んだりして素養の幅を広げるなど、何らかの活用法はあると思います。
逆転を成し遂げるためには最後のラストスパートを走り抜ける末脚を残しておかねばならず、そのためには、その少し前の段階から計画的に余力を残していかねばなりません。昨年1年間逆転の事例を眺めてきて、本当に逆転を成し遂げる人はこうした前倒しの準備がうまいと実感し、私も今以上に時間やその他の資源を計画的に残す生活を今年はこころがけたいと思います。

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2018年12月27日 (木曜日)

上司を踏み台に

日本人はあまり年上の上司を追い抜いて出世することを考えません。年功序列・終身雇用制度の中では、年上の上司が出世コースから急に外れることは考えにくく、頑張ってもノーチャンスの可能性が高いからでしょう。ひょっとしたら年上の元上司を部下に抱えることに心理的なプレッシャーやコミュニケーションの難を感じているからなのかもしれません。
しかし、今の時代、年上だからという理由で上司を追い抜けないということはありません。正当な評価がなされる場さえあれば、努力すれば必ず年上の上司を追い抜けます。
人の評価、特に職業人としての評価は、まずは仕事がどれだけできるか。次にそれをベースにしてどれだけの人の信頼を得られるか、に依ることが多いです。実力があるだけでは組織で出世できるとはかぎりませんし、実力に裏付けられない、表面的なコミュニケーション能力に依存した人間関係も出世にはプラス評価されにくいです。ここまで考えると、逆転で上司より上に行く方法は自ずから見えてきます。
まずは、実力で上司を追い抜くこと。これは現実的な中間目標で、組織の構造上、下の方が多くの実務をこなすことが多いため、目の前の課題に真摯にかつ貪欲に取り組めば必ず達成できます。
そのうえで、上司を本当に追い抜くためには、人間関係上の信頼を得る必要があります。これは、普段の身だしなみ、挨拶、笑顔の素敵さ、話の面白さ、仕事をこなす上で不安にさせる言動がないかどうかなど様々な要素で構成され、簡単には得られません。つまり、部下が上司を追い抜くには、上司よりも多くの仕事をしながら、人間的な信頼を得る活動も同時並行していかなければならないのです。
こう考えると難しい事なのですが、追い抜けると考えればそのために努力を尽くす意思は生まれてくると思います。上司は追い抜けない存在ではなく踏み台にするもの。怯まず恐れずどんどん上を目指す人が増えていってほしいと思います。

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2018年12月20日 (木曜日)

その差は大きい?

「同期と大きな差をつけられている」そんな相談もあります。でもその差、本当に大きな差ですか?
同じスタートラインでスタートして、スタートダッシュできた人により優良な機会が与えられるのは当然です。スタートの良い人に良い機会が与えられるから差があると考えれば、まだ差は大きくないと考えることもできるでしょう。
しかし、同じスタートラインでスタートして、ある時与えられる仕事の質と量に大きな差があればその差を意識せざるをえません。その差は、根本的な実力の差である場合もあれば、単にある評価時点での見え方の違いによるかもしれません。
私はのんびり屋なのでいつもこうしたレースでは出遅れます。ですので出遅れの人をより応援したいのですが、それをぬきにしても、スタートダッシュに出遅れても少し頑張ればその差は追い抜ける、とアドバイスすることが多いです。
一見、はっきり差が見えるようでも、少し冷静に考えれば、その差を埋める努力は数時間程度、数日程度ということはよくあります。それだけの時間を投じて真剣に頑張れば差を埋めることができる場合は意外に多いのです。こうした短時間で、自分の将来に喜怒哀楽するのはバカバカしくないでしょうか?一見、大きな差に見えても本気で取り組めばすぐに追いつけるケースは多くまずこれを試みるべきです。
差を見て第1感で逆転できる、できないを早断するのではなく、相手との差を埋める努力を想定すると、実はその努力は意外に小さいものであることもあるです。そうした小さい差をみつけて適時に埋めていくことがアップセットの基本なのかと思います。

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2018年12月13日 (木曜日)

どこでギアを入れるか、どこでやめるか

現役東大生が様々なメディアに出たり、本を出したりしているのをみかけます。そうして露出している東大生は、中学受験からのトップランナーではなく、中学受験段階では出遅れた事をその後挽回したことを武勇伝にしがちです。
世の中に出ると、決して東大卒が世間を牛耳っているわけではありません。マイナーな大学出身者あるいは大学を卒業していない人が大きな企業を立ち上げたり、専門家として成功するのは決して珍しくありません。このように、トップランナーは決してトップランナーであり続けたわけではなく、人生という長い歴史の中で絶えずめまぐるしい首位争いを演じているのです。
なぜこうなるかというと、ギアを入れるタイミングが人によって異なるからです。最初にギアを入れて中学受験で灘や開成に良い成績で入っても、その後努力の緊張を緩めてしまうとすぐに追い抜かれてしまいます。東大に入っても、一流企業に入っても同じです。ギアを入れるタイミングと緩めるタイミングが大事で、それは多少遅くても全く逆転に支障はないのです。
ギアを入れ続けるのがベストですが、それには相応のモチベーションが必要です。ですので、そのモチベーションを探し当てることこそが、長く努力を続け、スタートで遅れても逆転をする鍵になります。
中学受験を上位でクリアする、東大を良い成績で卒業する、司法試験に上位で合格する、これらは途中経過の事実であって目標ではないはずです。その先で何を究極的に求めるのかを見出さなければ結局大衆の中に埋まってしまいます。
魅力を感じない目標に努力できる人は限られています。ですので、この段階で出遅れるのは当然で、別に問題はありません。しかし、本当に成し遂げたい目標をみつけた時には、そこでギアを入れて、時間を精一杯大切にしてあらゆる努力を尽くす、この意識を強く維持することが逆転を成し遂げるために不可欠です。

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