2019年4月18日 (木曜日)

「勝者のメンタリティー」は教わるものではなく

近時、「勝者のメンタリティー」という言葉を時々耳にします。勝者がどのような心の持ちようで、日頃の修練や、本番に挑んだかをまとめたもので、他人のこれを読んで納得する人もいるのかと思います。しかし、私はこの手の成功体験談は基本的に参考にはしません。
「勝者のメンタリティー」はおそらく、1回大きな事を成し遂げた人ではなく、勝ち続けた人が提唱するものだと思います。その人が勝ち続けるためには、当然、努力により補充しなければならない能力あり、運に左右される部分をどう乗り越えるか考えなければならない課題ありで、これはあくまでその人の目の前に現れたハードルです。我々別人の前に現れるハードルは別のもので、かつ、そうした勝ち続けられる人よりも高いハードルが課せられると予測されるため、その勝ち続けた人の方法論は、我々には適用できない事が多いのです。
「勝者のメンタリティー」を「謙虚であるべき」とか、「勝負どころでリラックスせよ」とか、簡単に要約することが可能なケースもありますが、これは、その勝者の考えを誤解する危険があります。常に謙虚であったり、リラックスすることは困難ですし、勝負どころでは、時によって相手を格下に見たり、高い集中力を凝縮しなければならないタイミングもあるからです。
逆転の一手は本やネットで拾えるものではありません。自分の環境に合わせて自分で考えるよりほかありません。他人の成功経験は参考にしてもよいですが、それをベースに自分流の戦略を立てて実行し、失敗し、何がまずかったかを振り返って、次の戦略に活かす、このPDCAサイクルを回さなければ自分流のセオリーは見いだせないでしょう。私が他人の体験談を参考にしないのは、ここで時間のロスが生じるため、どうせ時間がかかるなら、自分で1から考えてみようと思うからです。
「勝者のメンタリティー」は教わるものではなく、自分で導き出すもの。そのためには、たくさん失敗できる局面を準備して大々的に実験することこそが何よりの近道になります。

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2019年4月11日 (木曜日)

同窓会を活用せよ

人間、5年ぶりに再開すると、相手の違いに気づきますが、1年ぶりの再開だとそれに気づかないことがあります。
話変わって、同窓会というものは、その組織が「楽しかった」という思い出の残る、別れから1年前後の時期に開催され、以後開催されないことが多いです。そのため、別れの後にいくらでも逆転は生じているはずですが、これに気づかないということは意外に多いと思います。
とはいえ、5年後に逆転されたことに気づいても再逆転は簡単ではありません。しかし、逆転は、別れの後、効果は3年以降に発生するとしても、その原因はもっと前、おそらく別れの直後から発生しているはずです。
1年ぶりの再開ではあまり相手の違いに気づけません。しかし、逆転の原因は必ず既に起きています。この段階でこれに気づくことができれば逆転されることを防げるでしょうし、自分も真似てライバルを逆転する選択肢も見えて来ます。ですので、気づきにくいですが、この時点で違いに気づき、逆転の兆候を察知すべきです。
同窓会が比較的別れから近い時期にだけ設定されがちなのは、実はチャンスで、この段階で、相手の変化から、目論む逆転策を把握することが、同窓会の大きな参加価値となるのです。

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2019年4月 4日 (木曜日)

見えるものは全て利用可能

今年も高校野球でサイン盗み見の問題が出ました。サインの盗み見は高校野球では規則で明確に禁止されているので、もちろん、やってはいけません。問題は、規則で定められているにも関わらず、「疑わしきは罰せず」で、怪しいだけではペナルティとしない運用の問題だと思います。これが「認めなければ証拠不足で逃げ得」と捉えられるようなら大問題で、高野連は運用をしっかり考えてほしいと思います。
とはいえ、私個人としては、サイン盗み見禁止は反対です。弱者が強者に逆転しようとする際、いろんな手段を考えます。目に見えるものを観察し、微妙や違いから仮説をたてて、戦略に落とし込むというのはセオリーで、一生懸命頑張ってやっている事を否定する理由はないからです。サインを盗み見されて困るなら、サインを複雑化すれば良いのです。アメフトではサイドラインから次のプレーを色や数字のボードで指示することがありますが、これは相手にも見えるものであるため、複雑に作っており、かう、試合中に法則をどんどん変化させて、相手に読まれないようにします。これくらいサインを作りこめば相手に見られても、その試合中に法則を解読されるおそれはゼロに近いでしょう。
野球では、9人の選手が守備につき、2人が投球練習(リリーフ準備)をしても、7人余ります。そこで、控え選手を5人並べてバラバラにサインを出し、「右から2人目のサインが本物。残りはダミー」とか、「途中で帽子に触れた選手のその次のサインが本物」とか法則を決めておけば、相手チームが読み解くことはまず困難でしょう。
これを、複雑なサインは「面倒くさい」「理解しにくい」と言う人は勝利に対する意識が不足しているように感じます。野球も、かなり頭脳を使う競技になってきており、頭脳もある程度は鍛えなければ、運動能力だけで勝ち抜ける種目ではなくなっています。本当に勝ちたければこの程度の法則くらい理解できるよう頭も鍛えるべきですし、最悪、法則をグローブに書いておく、というようなやり方もありえるでしょう。
弱者が一生懸命考えて、強者を倒す策を練ることはどの業界でも推奨されるべきことで、否定されることではありません。目に見えるサインは相手チームも全然利用してよく、それを簡単にさせないよう工夫するのが指導者の役割ではないかと思います。

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2019年3月28日 (木曜日)

早く負けることの光明

甲子園の季節が始まりました。「昨年の初戦敗退からの躍進」など、前年の成績と比較して、今年の頑張りを称える報道を時々みかけます。初戦敗退など、早々と負けてしまうのは残念なことですが、実はそれが次のステージでの逆転の布石になることもあります。
私は大学3年の秋に司法試験の勉強を始めて、翌春の択一試験はなすすべなく完敗でした。もちろん、半年の勉強で合格できるとは思っておらず、勝負はその翌年だと考えていましたが、最大の難関である論文式試験がどのようなものかは知っておきたかったので、この結果は残念でした。しかし、早々と不合格になったため、その年の論文式試験合格者よりも早く切り替えて翌年の準備ができたため、翌年すぱっと一発で論文式試験に合格できました。
早く負けようが、遅く負けようが、負けは負けで、その試みはそこで終わりです。終われば次のステージを見据えてまた頑張り始めなければなりません。当然、早く始めた方がアドバンテージになり、次のステージでは有利に進めることができます。早々と負けるのは、その時点の能力は高くなかったと見られがちですが、逆に次のステージで逆転するために大事なスタートダッシュのチャンスになります。
負けることは悔いてはならず、速やかに敗因分析をして、いち早く立ち上がることが大事だと様々な表現で言われています。早々に負けるのは恥でなくチャンスです。前向きにとらえて、次のステージで逆転して見返してやろうという気持ちを保つことがとても大事です。

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2019年3月21日 (木曜日)

逆境ウェルカム!

「絶望を味わったことがいつか糧になる」というような言葉を時々耳にします。絶望的な状況とはよっぽどの状況でしょうが、そうした局面でなお逆転を成し遂げようと頑張ることは、それだけで大きな成長の機会となるでしょう。
絶望的な状況では全くありませんが、私はよく言えば謙虚、悪くいえば臆病で、確信を持てない行動には常に「失敗するのではないか」と心配しながら動いています。その心配が顔に出て、いつも険しい表情をしているので、もっとリラックスして、できれば笑えば良いよ、とよく言われます。
程度の差こそあれ、逆境というのは嫌なもので、それを乗り越えなければ目指す目標は得られません。しかし、「それを乗り越えなければ目指す目標は得られ」ないと考えるのではなく、「それを乗り越えたら大きな成長と、その先に大きな成果が得られ」ると考えれば自然とワクワクしてくるのではないでしょうか。確信の持てない状況は安心できませんが、大抵は精一杯頑張れば乗り切れるものです。今の不安定な状態を見るのではなく、将来の成長した姿を思い浮かべれば、笑顔もやる気もでてくるでしょう。
というわけで、逆境は招かれざる客ではなく、呼ばれるべき客です。そして、こうした客と薄くでも長く付き合えるよう心境をコントロールすることが逆転を達成するためのセオリーなのかと思います。

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2019年3月14日 (木曜日)

その差は大きい?小さい?

逆転を目指す第一歩は相手との差、距離を測ることから始まります。これが大きいと最初から心折れてしまうかもしれません。しかし、見た目の差と、それを埋めるために必要な努力量との間には必ずしも相関関係はありません。
たとえば野球選手として、「甲子園出場」と「県予選初戦敗退」とでは大きな差があるように見えます。しかし、そもそもチームの成果と個人の力量との間に相関関係がありませんし、試合の勝敗は様々な要素に左右されるため、中核的な実力の差は大きくないと考えられます。
逆の例として、テストで80点の人と70点の人との差があります。平均点が高く70点近いようなテストであればこの差は大したことはありません。ケアレスミスの有無程度の差です。しかし、数学や物理など平均点が2割程度とかなり低い科目であれば、同じようによくできた80点と70点とでもかなりの差があります。
逆転を成し遂げるためには、相手との差が努力により逆転可能であるという前提があります。この前提は、見た目の差とは関連性が低いので、見た目の差でこれを判断するのは危険です。相手との差を定量的に測った後、その差を埋める努力量を推し量り、勝てる勝負か勝ち目のない勝負かを見極めて、勝てる勝負に注力するというのがセオリーかと思います。
世間が驚くようなアップセットを起こした例は、要は感覚的には逆転不可だが、厳密に差を検討すると逆転できたというケースがほとどかと思います。直感でやsるかやらないかを決めるのはもったいないです。一見できなさそうでも、その差を埋める工夫ができるか否か考え抜いてみることが本当に逆転できる勝負を勝ち抜くために必要な意識なのでしょう。

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2019年3月 7日 (木曜日)

次の情報に敏感に、スタートダッシュ!

逆転のツボは、先行する相手と同じスタートラインに立った分野でスタートダッシュをかけるのが1つのセオリーです。そのためには、最新情報に敏感である必要があります。
業界は常に動いています。ですので、これまでチャンスのなかったところにいきなりチャンスが現れたり、逆にチャンスがいきなりなくなることもよくあります。前者については予め予期して準備していなければ最初の波には乗り切れないという面はありますが、逆転を目指す側からすれば、情報を先取りして次に来る波に乗らなければという面があります。
特定の業界に絞れば、いろいろ変化は見えてくるはずです。固定費の増加だとか、パイの奪い合い、他業種からの圧力など様々な変化がありますが、これらは個人レベルで左右できるものではありません。こうした変化をふまえて、自社の最善の選択をするのが重要なステップになるのです。
リードを許している側としては、どこかで勝負をかけざるをえません。そのわかりやすいポイントが特定の局面でライバルと並んでいる場面です。これは、客観的に事情を観察できればわかるはずです。そうした場面にある時、次の情報を先読みしてスタートダッシュをかける意気込みがあると、一気にライバルに迫ることができるでしょう。
日々変化している情報を敏感に察知し、「この局面ではライバルと同じラインにたっている」という場面をみつけてダッシュをかける意識があると、逆転は比較的容易なのだと感じます。

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2019年2月28日 (木曜日)

スタートは同じ

新しい商品が出た際に、すぐに買う層と、周囲の様子を見てから買う層などに分けて考える考え方があります。何かに取り組む際にも同じ考え方をとることができます。
たとえば子どもの習い事。先駆けて習い事を始める子、遅れて始める子、追い詰められるまでやらない子など、それぞれの層の間でそれなりの差がつきます。しかし同じ事があります。スタートでは全員ゼロだったということ。ゼロから努力を積み上げた結果が今の成績になります。今の差は能力の差ではなく始めた時期の差に過ぎません。
私は弁護士だけでなく様々な業務に関わってきましたが、そのいずれも初めてやるときは失笑されるレベルにできませんでした。しかし、それはこれまでやったことのない事だからであり、きちんと場数を踏めばすぐに経験者に追いつくことができました。
何を目指すにしても、自分より先に始めた人は必ずいるはずです。そうした人は先に行っていますが、その人より少し多い努力を積み重ねれば必ず追いつき、追い抜けます。
逆転を目指す局面は、どうしても能力の無い人がある人に勝つ場面を想像しがちですが、そうではなくただ、そこまでかけた時間の差にすぎないことがほとんどです。最初できないのは当然で、そう開き直ってリラックスして自分らしく努力を積み重ねるのが、逆転のためのセオリーなのかと思います。

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2019年2月21日 (木曜日)

デフレスパイラル脱却のカギ

今から5年ほど前、大手外食チェーンは壮絶な価格競争を行っていました。シェアを維持するために競合他社よりも安い金額を設定せざるを得ず、その結果、頑張っても頑張ってもあまり利益が出ない状態でした。
この苦境から逆転で抜け出す術はあるでしょうか。価格競争になるのは個性のない商品やサービスだからであることが多いです。どこで買っても変わらないのなら需要者は安いものを選択します。そこで、金額以外で何らかのかたちで、需要者に良い差を見せることができればいいわけです。
ここで人的販売という方法があります。機械的な購買処理では存在しない人間の接点において差別化を行うやり方です。この他にも、人間の発想で付加価値をつけて差別化するやり方もメジャーです。
要は、機械的な活動で楽しようとするから差別化ができずデフレスパイラルに陥るのです。それを打破するのは人間であり、人間が考え出したアイディアです。優れた経営者は人を大事にせよ、と言いますがその理由の1つがここにあり、デフレ時の外食チェーンはアルバイトをあまりにも粗末に扱いすぎていました。
デフレスパイラルのような壮大なケースではなくとも、誰もが、保守的に、安全に、機械的にセオリー通りに物事を進めて気がつけば大きく遅れていたという経験はあると思います。その際に逆転の一手を生み出すのは、自分を含めた人にほかなりません。
逆転を目指す時こそ、周囲に謙虚になって周囲の人の力を引き出し、あるいは、自分に自信を持って、刻面を打破する戦略を考えたりすることが非常に重要です。

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2019年2月14日 (木曜日)

仕掛けるタイミング

逆転を目指すにはどこかで勝負の一手を放つ必要がありますが、これはいつ放ってもいいというわけではなく、早く放つべきものでもありません。自分の調子の波長と合ったタイミング、相手に効果的なタイミングで放つ必要があります。
では、そのタイミングをどう計算すればよいでしょうか。ただ待っててタイミングが訪れることもあるかもしれませんが、おそらく効果的なタイミングは自ら創り出すよう布石を用意するべきです。
サッカーでは切り札選手の交代出場は、大抵後半30分ころ、大差で負けている試合ではもう少し早いタイミングに集中します。これはただ何となく残り時間のバランスを考えているのではなく、大差で負けている試合では後半頭から、拮抗している試合では後半の中盤から、相手の特定の選手や相手陣の特定のエリアに揺さぶりをかけて、そこに負担をかけたり、注意を向けさせてから、切り札選手を投入するという布石が投じられているのです。
自分の切り札が何かは自分がよく知っています。それを出きる限り相手に悟られないようにしながら、かつ、相手に効果的にするにはどう工夫すればよいか考えて、ベストタイミングでカードを切るべきです。負けている状態ではなかなか落ち着いた判断は難しいですが、本当に逆転したければ、この点をきちんと意識して機を図ることが大事です。

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