2013年10月22日 (火曜日)

忙しい方が強い

日経新聞本社で、藤井九段による王座戦最終局の大盤解説会に行ってきました。
将棋は子どものころから指してきたのですが、序盤の駆け引きが下手で、少し強い相手と打つと、序盤で大差がついてしまい、なかなか強くなれませんでした。
大学・社会人と、忙しくなってからは、羽生さんの棋譜だけを追って、羽生さんの大局観を少しでも理解できればいいなと考えながら、将棋に触れ合っています。
結果として、羽生さんが今日も勝ち、同一タイトル21期という大変な新記録をたてましたが、このタイトル戦は、熱戦続きでした。
第1局は、羽生さんが2枚龍を作りながらうまくいかせず敗戦。
第2局は圧倒的優勢から入玉され、一時は後手玉が5九まで来たのをうまく押し返して完勝。
第3局は先手の有利を堅実に保たれて完敗。
第4局は先手で必勝を期したいところでしたが、千日手で後手番に。
このタイトル落としてもおかしくないところでしたが、この局を後手番でなんとか拾うと、今日の最終局は振り駒で先手を引当て、ほぼ玉に手付かずの完勝でした。
ほぼ中1~2日で連戦を繰り返している羽生さんですが、不思議なことにこれくらい過密日程の方が、例年、調子がよく、連勝を伸ばしています。
いい仕事をするのに、時間的な余裕を作り出して、どこかで集中してやるというよりも、立て続けの連戦の中で、勝負勘を取り戻していく方が結果につながりやすいというのはなんとなくわかります。
勝負に生きる者、全力勝負の中で自分を磨き、自分を引き出せるのだと思います。
羽生さんのすごいのは、このような全力勝負の連戦の後も、大きなスランプに陥らないところですが、それはまた後日記事にするとして、いい仕事をするには、そのための時間を確保するよりも、真剣勝負をどんどんこなして感覚を磨くべきであり、大変な仕事をするときこそすすんで忙しい環境に身を投じていく姿勢は忘れないでいたいと思います。

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2013年6月 1日 (土曜日)

序盤で勝負あり

将棋の名人戦は、森内名人の4勝1敗で防衛となりました。
驚くべきは、2日制の試合なのに、1日目終了時点で、お互いが最善手を指した場合の結末がソフトによりはっきり出されていたことです。
2日制の試合でも、1日目にほぼ勝敗は決してしまうというのは、現実かもしれませんが、少し寂しい感じがします。
ここから勝敗が入れ替わるとすれば、コンピューターも読みきれないさらなる高みの一手を見つけるか、相手がミスをするかしかありません。
ただ、少なくともコンピューターを超えようとする意思がなければ、将棋で食べていくのはやめた方がいいとはいえるでしょう。
それは、どこの社会でも同じで、コンピューターのできるルーティンワークでは、絶対に人間はコンピューターに勝てず、そのポジションを奪うことはできません。
コンピューターにできない何か優れたことをする、それが特に将棋界ではシビアですが、社会で暮らしていく以上、大切なことなのだろうと思います。

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2013年5月26日 (日曜日)

退く判断も大事

将棋を見ていると、一方がずっと攻めていて、守備陣形も整っているのに、ちょっと攻め損なって、手番を渡した際、自陣の駒が逆に壁になって簡単に数手で詰んでしまうという対局が時々あります。
自陣の駒を1つ動かして退路を確保しておけばなんでもないはずなのに、それができないのは、攻めに入ったら、なかなか守りの手を打つという考えに至らないのでしょう。
タイトル戦などでは、勝勢と判断された側がしっかりと攻める合間に守りの好守を繰り出して逃げ切る局が結構あります。
終局までの道のりをしっかり読み、攻めながらも守りの一手を忘れないことが、最終的に勝利を勝ち取るために大事だといえそうです。
それはビジネスでも、どこの分野でも同様でしょう。
ただ、チームで目標に向かって動く場合、足並みを揃えることが大事で、そのためには、できる限り方向性をシンプルにまとめて伝える必要があります。
そのため、攻める時期は徹底して攻める、守る時期は徹底して守る、中途半端はよくない、という考えにつながっているのではないでしょうか。
一貫性を持った行動も、シンプルな指示も大事ですが、本当に大事なのは、局面局面で冷静に最善手を見極めること。
チーム勝負ではリーダーがまず、攻めるべきか守るべきかしっかり見極められることが大事です。
そのうえで、普段いきあたりばったりな行動をしていては、攻めか守りかの判断は間違っていなくても、下の者はついてきません。
まずは、個人の判断の局面で、しっかり攻めか守りかの判断をする。
これをしっかり普段の些細なところから徹底し、一貫性のない行動でも信頼を得られるよう足元を固める。
なかなか、人の上に立つということは大変だと推察できます。

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