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2020年9月18日 (金曜日)

必要なのは再現力+?

暑い時期の連戦で、プロ野球もJリーグも有名な選手が調子を落としたり、試合によってパフォーマンスが大きく異なるケースが散見されます。プロスポーツ選手にまず求められるのは、シーズンを通した安定感ですが、今年はベテラン選手でも、体力に余裕のある選手でもこの点は苦労しているようです。
シーズンを通した安定感を出すために必要なのは、パフォーマンスの安定感です。良い調子の時にどのようなフォームで活動しているかを分析し、それを再現し続けられる選手が安定した成績を残します。とはいえ、自分だけ安定しているだけではトップレベルの選手にはなれず、チームスポーツでは周囲の動きに合わせる対応力が求められます。これらは試合の中で試行錯誤しながら得る部分もあるため、試合に出る環境が一番だという考えはスポーツ界には当てはまるのかと思います。
芸能分野の場合、スポーツ選手に比べて高い再現力が求められます。公演ごとに調子が違うのであれば、そのような公演自体が売り物になりません。歌にせよ、演技にせよ、まずは、安定して同じパフォーマンスを出し続けることが求められます。しかし、安定したパフォーマンスは裏返せば没個性。いくら歌がうまくても、それを再現しているだけでは、常に競合との争いを余儀なくされますし、客も飽きてしまいます。そこで必要となるのは、感性。新しく、皆が驚くような立派なパフォーマンスを創造して初めて芸能分野ではトップスターになれます。これは場数を踏めばよいというわけではなく、他人の芸や、異分野の良い物を積極的に学ぶ力が重要です。たとえば、絵がうまく連載依頼は獲得できるが、良いシナリオが書けない漫画家は、本格的にシナリオの勉強をしなければいくら連載を続けても課題は克服できません。逆に、シナリオだけに着目すれば、場数を踏んでいない中学生のネット小説が大ヒットすることも決して珍しくない世の中になっています。
スポーツは、相手あっての自らのパフォーマンスであって、感性よりも相手への対応力が求められますが、芸能は個として突出することが求められ、両者の要件は対照的です。
こう見ると、芸能界は多くの人が夢見ますが、努力で補えない大きな壁が立ちはだかっている過酷さがそなえているのがよくわかります。

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