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2020年5月27日 (水曜日)

コンプライアンス意識マトリクス

組織のトップとフォロワーのコンプライアンス意識の組み合わせは4組あり、それぞれに組織を動かしていく方向性が大きく変わってきます。
一番まずいのは、トップもフォロワーもコンプライアンス意識が低いカオス組織。売上または利益至上主義で、そのためにはルールは無効化され、取引相手もキャッシュをまきあげる対象としてしか見えなくなる組織。早晩崩壊が免れない組織形態ですが、トップが心を改め、外部専門家を入れて大幅な組織改革を断行すれば間に合うかもしれないパターンです。
フォロワーはコンプライアンス意識は高いがトップは低いというパターンはよくみかけます。組織のトップはこれまで組織を築き上げてきた実績があり、また、組織に対して大きな責任を負うことから、「多少の私物化は良いだろう」とトップが考えてしまうパターンで、弁護士や公認会計士への監査や不正調査の依頼でも、トップの関与する領域は調べなくてよいという人が時々います。この一言だけで我々は「怪しい」という心証をもってしまうのですが、こうした組織はトップが改心すれば一気に成長できるポテンシャルを持っています。監査役や相談役に、トップが頭があがらない人を据えて立て直しを図るのがセオリーです。
逆に、トップはコンプライアンス意識が高いが、部下が低いという組織もあります。こうした組織ではトップは優秀なのですが、言葉数が少なかったり、優しすぎたりして部下が甘えてしまっているのが現状で、放置すると現場がかなり乱れてしまいます。トップがきちんと自分の目指す組織像や部下に求める態度を継続的に伝えていくことが逆転のカギとなります。
トップも部下もコンプライアンス意識の高い組織は、安定感が全く他とは異なります。おそらく東日本大震災時にも最近のコロナ禍にも大きな混乱なく、お互いを信頼しあって傷を最小限におさえてうまく組織活動を回していけているのではないでしょうか。
この状態は簡単なようで実は非常に長い時間をかけて到達できるところで、トップが終始一貫して高い意識を提唱し、自ら率先して態度で示していく必要があります。誰もがこうした組織の構築を理想と考えつつ、容易ではないため、途中で挫折しているのが現状かと思われます。しかし、全員が高い意識を持った組織は本当に強く、そのためには、まずはトップだけが意識の高い組織になり、繰り返し粘り強く部下の意識を高めていくことがセオリーになるかと思います。

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