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2020年3月13日 (金曜日)

赤字で続ける意味

高校野球は当初、無観客で開催される予定でした。他のスポーツではアマチュアの大会はどんどん休止しているのに、プロスポーツ(大相撲を含む)と高校野球は無観客で大会を開催を試みます。この差は何でしょうか。
無観客で大会を開催すると、当然、運営費は全額かかって、入場料収入が得られず踏んだり蹴ったりです。間違いなく赤字ですが、以下のような理由で権威のある大会は「続ける」方向第一で検討されます。
まずコストですが、中止しても契約等により、発生が確定している種類の費用は何種類かあります。この費用は、中止・続行いずれを選択しても赤字確定のいわば埋没原価ですので、無視して構いません。そして、権威ある大会、たとえば大相撲や高校野球では、無観客試合としてもテレビ放映収入は期待できますし、無観客とする分、インターネットを通じたライブ配信に収益を期待できるかもしれません。トータル赤字は変わらないものの、その金額はだいぶ抑えることができるでしょう。
次に、権威ある大会は内部留保も大きいことが多く、1期損失が発生しても持ちこたえる体力がありますし、損失を、収益が期待できる翌期以降に繰り延べれば、さらに赤字のインパクトは軽減できます。こうして、赤字は金額上は大きく見えても、工夫により小さくすることが可能です。
そこで重視されるのがステークホルダーへの配慮。大会運営に厳しい予算内で毎回丁寧に対応してくれる協力企業に負担をかけまいという思い、大会に準備している選手に報いたいという思い、もちろんどんな大会でも運営責任者はそう思っているでしょうが、権威ある大会は上記のように工夫の幅が大きいため、赤字でも開催可能であり、最後はステークホルダーへの感謝の気持ちで開催決定に至ります。
もちろん、毎回こうした状況が続くとあっさりドライな判断に至る可能性はありますが、こうした気持ちのこもった大会は個人的には大好きで、この春に行われる大会は特に応援したいと思います。
*この記事は3月6日に作成したものを、その後の報道を加味して一部改変したものです。

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