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2019年9月16日 (月曜日)

省いたムダの価値

最近では、新しいものを生み出す際に、何かを付け加えるよりも、何かを省いて効率化する手法が主流になってきています。スリム化・効率化は現代的戦略のもはや中核を担っているといえます。しかしここで省いたもの。本当にいらないでしょうか。
目標を定めてそこに至るための必要最小限を見極めて最大限にスリム化する。これは1つのセオリーです。しかしきれいごとを言うと、この世に不要なものは一切なく、一見役立たないように見えるものも必ず何かの使途がある、のです。そのヒントは防災にあります。
消防署はほとんどの人がお世話になりませんが、国は多数の消防士を雇って消防体制を整えます。現代の建物の構造を考えると、屋上などから飛び降りるための器具は明らかに費用対効果が釣り合いません。電車などの異常検知システムも、感度が良すぎてかえって効率的な列車移動を害する場面があります。もし我々人間がAIであれば、事故の生じる可能性の低さを丁寧に計算したうえで、これらを排除するのではないでしょうか。
しかし、我々はこうした防災具の存在により安心して、また災害に対して油断して生活することができます。火災におびえた生活では料理もままならない人もいるかもしれません。消防士はそうした不安を解消して安心安全な生活をサポートしてくれています。
災害があると電車は止まり、タクシーがつかまらなくなります。これは不便ですが、日ごろから歩いていれば、多少の距離を歩いて目的地に向かうのは造作もないことです。大人になると意識的に運動する人が減りますが、運動する習慣は非常に大きいのです。このように、一見ムダなようにみえて切り捨てられる存在も、少しひねって考えれば何か有効活用の方法があり、世間が効率化・ムダ排除に目を向けている今だからこそ、そうしたムダに見える原石を拾う価値があります。
特に普段仕事で効率化・効率化と言われているような人ほど、たまに効率を完全無視してムダをいかに活用するか考えてみることが大きな工夫につながるかもしれません。

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