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2019年5月 9日 (木曜日)

時間がかかるなら晩成させよ

弁護士や公認会計士の大手事務所は、新人採用にあたり、大学在学中の合格者を優先します。これは、プロ野球のドラフトで高校生の有望株が上位で指名されるのと同じで、そうした層が世代のトップを走っており、将来、業界のトップに立って組織を率いてくれることを期待しての判断です。
しかし、当然のことながら、大切な要素は組織に入った段階での能力ではなく、組織にどれだけ貢献できるか。プロ野球では、高校からプロに行く選手は1軍で試合に出るまで時間がかかるうえに、怪我などで1軍に上がらないまま引退する選手も少なくありません。これに対し、大学や社会人からプロになった選手の方がすぐに1軍で使えてチームに貢献するケースが多いです。弁護士や公認会計士業界でも、社会人としてレアな経歴を持つ人には多くの事務所が注目しており、そうした人の方が、社会人での経験を活かして、比較的早い段階で活躍することが多いです。
とはいえ、これは、大学や社会人を通じて遠回りした方がよいというわけではありません。遠回りは決してマイナスではないとうことと、遠回りするからには時間をかけてじっくり実力をつける必要があるということです。プロ野球で社会人経由でプロになって活躍する選手は身体も技術もしっかり鍛え込んでいるから、後はプロの感覚に慣れるだけで活躍できます。社会人経由の弁護士や公認会計士も、なんでもいいので社会人経験があればよいというわけではなく、その社会人経験の中で特殊なスキルや、高いコミュニケーション能力などを身につけている人が比較的早くから活躍できます。
私は司法試験は比較的早く合格しましたが、法律の勉強が不十分なまま法曹会に入ったため司法研修所以降苦労しました。逆に公認会計士試験の合格は遅すぎましたが、じっくり実力をつけてからの合格だったため、その後が順調でした。
スタートダッシュに出遅れたり、周囲がクリアしているハードルをクリアできないことそれ自体を悲観する必要はありません。時間をかけて丁寧にやればきっとできるようになるでしょう。しかし、時間をかけるなら、ただハードルをクリアすればよいというわけではなく、徹底的に鍛えこんで晩成することが大事でその成果がその次のステージで武器となり、逆転の行ってになるのだと思います。

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