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2019年4月 4日 (木曜日)

見えるものは全て利用可能

今年も高校野球でサイン盗み見の問題が出ました。サインの盗み見は高校野球では規則で明確に禁止されているので、もちろん、やってはいけません。問題は、規則で定められているにも関わらず、「疑わしきは罰せず」で、怪しいだけではペナルティとしない運用の問題だと思います。これが「認めなければ証拠不足で逃げ得」と捉えられるようなら大問題で、高野連は運用をしっかり考えてほしいと思います。
とはいえ、私個人としては、サイン盗み見禁止は反対です。弱者が強者に逆転しようとする際、いろんな手段を考えます。目に見えるものを観察し、微妙や違いから仮説をたてて、戦略に落とし込むというのはセオリーで、一生懸命頑張ってやっている事を否定する理由はないからです。サインを盗み見されて困るなら、サインを複雑化すれば良いのです。アメフトではサイドラインから次のプレーを色や数字のボードで指示することがありますが、これは相手にも見えるものであるため、複雑に作っており、かう、試合中に法則をどんどん変化させて、相手に読まれないようにします。これくらいサインを作りこめば相手に見られても、その試合中に法則を解読されるおそれはゼロに近いでしょう。
野球では、9人の選手が守備につき、2人が投球練習(リリーフ準備)をしても、7人余ります。そこで、控え選手を5人並べてバラバラにサインを出し、「右から2人目のサインが本物。残りはダミー」とか、「途中で帽子に触れた選手のその次のサインが本物」とか法則を決めておけば、相手チームが読み解くことはまず困難でしょう。
これを、複雑なサインは「面倒くさい」「理解しにくい」と言う人は勝利に対する意識が不足しているように感じます。野球も、かなり頭脳を使う競技になってきており、頭脳もある程度は鍛えなければ、運動能力だけで勝ち抜ける種目ではなくなっています。本当に勝ちたければこの程度の法則くらい理解できるよう頭も鍛えるべきですし、最悪、法則をグローブに書いておく、というようなやり方もありえるでしょう。
弱者が一生懸命考えて、強者を倒す策を練ることはどの業界でも推奨されるべきことで、否定されることではありません。目に見えるサインは相手チームも全然利用してよく、それを簡単にさせないよう工夫するのが指導者の役割ではないかと思います。

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