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2018年8月30日 (木曜日)

選択と集中の限界

将棋界の世代交代が囁かれています。藤井7段をはじめ、有望な若手の台頭があり、絶対王者であった羽生竜王が、タイトル戦で若手に競り負けることが増えてきたからです。とはいえ、まだ世代交代が実現、すなわち若手が王者に逆転したとは考えられていません。個別のタイトル戦では若手が勝っていても、年間を通算すると、まだまだ羽生竜王の方がタイトル戦出場が多く総合的な成績は良いからです。
若手が勝っているのは、ソフト研究で秘策を溜め込み、それを1つのタイトル戦に集中的に投入するからで、これは弱者が逆転を狙うセオリー「選択と集中」です。その点で個別のタイトル戦では逆転は既に終わっています。しかし、世間的な評価は総合的な成績で判断されるため、まだ逆転は生じていないとされるわけです。
さて、人はそれぞれの業界で熾烈な競争にさらされる中、目の前の勝利を目指して様々な選択と集中を試みます。もちろんこれは極めて普通のアクションです。しかし、その目の前の勝利を得るだけでは業界内で逆転を果たしたとは言えません。選択と集中は小手先のテクニックと捉えられるため、真に逆転を果たすためには自力をつけて総合的な成果を残さなければなりません。
ここで言いたいのは、選択と集中で満足してはならないこと。その集中した分野でスペシャリストになるに留まらず、空いた時間を使ってでもジェネラリストを目指し続けなければならないのです。
その目の前の戦いにだけ勝てば良い場合は、選択と集中で良いでしょう。しかし、長くいる業界であれば、目先の勝利と同時に常に根源的な実力向上を意識し続けなければ、いつまでたっても真の逆転は果たせないでしょう。

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