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2018年6月13日 (水曜日)

サゲは明快、アゲは難解

アベノミクスに効果があったのか、という議論がありますが、「あった」でほぼ決着はついています。数年前に比べて企業の業績は間違いなく向上しているのは明らかだからです。企業がその利益を内部留保して賃金に還元しないため、個人レベルでは景気回復を感じられず、消費も思ったように増えていません。
では、この数年で企業の業績はどう変わったでしょうか。これには様々な観点がありますが、その1つは薄利多売からの脱却です。数年前は価格競争が熾烈でした。牛丼をはじめ、様々な業種が必死で安い商品を提供し、売上シェアを奪い合っていました。
これが、最近は商品の品質重視に移行しつつあります。マクドナルドなどは、数年前は安価商品しか売れずに業績が悪かったのですが、最近は高付加価値商品も売れるようになり、業績が回復しつつあります。
ここで、価格競争に突入するのは簡単です。徹底したコストカットをすれば良いだけで、「安い物」にニーズがあることは明らかで成果も期待できるからです。しかしコストカットという面では外国が絡むととても太刀打ちできません。日本人中心で日本企業の強みを生かすためにはどうしても付加価値で勝負せざるをえません。
安売り競争から高付加価値路線に転換するのは簡単な話ではありません。その企業独自の付加価値を開発したとしてもそれが売れる保障はなく、失敗すれば大損のリスクがつきまといます。かといって、先行する売れ筋商品のマネをすれば少なくとも着実に利益が得られるというわけではありません。成功するためにはそれなりにコストをかけて調査や開発を行い、売れるという確信のもとに投資に踏み切らなければいけません。ここ数年で成長した企業はおそらく多かれ少なかれこうした英断の結果なのでしょう。
安売り競争は後追いで先行者のパクリでできるかもしれません。しかし、景気回復期の、新しい付加価値先着競争は、それなりに覚悟を決めて必死に取り組まなければ成果をあげられません。
今、一部でも企業が成長しつつあるのは、そうした努力が実っているということであり、心強く感じるとともに、より伝播していってほしいと思います。

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