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2017年10月17日 (火曜日)

親権はほぼ自動的に母親に、の制度を再考する

子のある夫婦が離婚した場合、親権を定める必要があります。そして、双方が親権を望んでも裁判所はほぼ100%母親に決め、父親が親権をとれるのは、母親に暴力癖があるなど特殊な場合に限定されます。
しかし、法律でそう定められているわけではないのにほぼ自動的に母親に親権がいく制度には疑問を呈する人は多いです。
さて、母親に親権、という結論の根拠は標準的な家庭のイメージから考えていく必要があります。裁判所が想定している標準的な過程のイメージとは、
・父親は毎日仕事で子どもとの接点は多くない
・母親は子どもが少なくとも幼稚園や小学校に入るまでは子育てに専念し、その後働き出したとしても、学校の登下校時には子どもに寄り添う。
・子どもは母親と過ごした時間が長いから母親の方が安心できる
というものでしょう。ですので、ここで父親と母親が別の道を歩んだとしても、父親は仕事をつづけながら養育費を負担することにより、母親は仕事を増やしながら養育費を受け取ることにより、三者とも大きな生活の変化を受けることなく新しい道を歩めるであろう、というのが裁判所の頭の中です。
しかし、複雑化する今の時代にこの考え方は適合しているでしょうか。
よく報道されているのは、シングルマザーが生活に困窮して、子どもにとても伝えられない仕事をしたり借金を抱え込むケース。これは、子育ての合間の仕事では十分な生活費は稼げない現代的問題です。
逆に父親の方も、常に朝から深夜まで働きづめの会社勤めの人ばかりではなく、自営業なら子育てのために時間を工夫できるでしょうし、育児を理由に男性にも休暇や時短を認める企業は増えています。
そうすると、しっかり生活費を稼ぐことができて、子どものライフサイクルに合わせて時間を調節できるのであれば、子どもは父親のもとで過ごす方が三者とも有益なはずです。
おそらく社会的な流れからすると、今後、「ある程度稼げて時間も作れる父親」と「パートタイムでは十分な生活費を稼げない母親」は両方とも増えていくものと思われます。そうした夫婦の離婚案件で父親に親権がいく判決がちらほら出てくると、親権は自動的に母親、の公式は崩れていくものと思います。
とことん働いてたくさん稼げる人はしっかり稼いで養育費を少しでも多く送るのが三者にとって最善となるかもしれません。しかし、そうでなくほどほどに稼げる父親は、仕事とプライベートの時間をしっかり棲み分けし、子どもと過ごす時間を増やしていくことが必ず幸せに直結してくるのだろうと思います。

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