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2017年9月19日 (火曜日)

裁判所は「一線をこえた」かどうかをどう認定するのか

不倫報道の多い今年、「一線は超えていない」や「男女の関係ではない」といった言葉がひょっとしたら流行語にノミネートされていくのかもしれません。
では、裁判所はどのようにして「一線をこえた」かどうかを判断するのでしょうか。まず、余程のことがない限り、「一線をこえた/こえていない」録画などの直接証拠は通常存在しません。ですので、この認定は周辺事情から間接的に認定します。
たとえば、男女が二人でラブホテルに入った写真があるとします。その写真から認定できるのは二人がそのホテルに入ったことだけで、「一線をこえた」かどうかは読み取ることができません。しかし、そのようなホテルですることは明白なので、この写真のみで「一線wpこえた」という認定がなされます。
ラブホテルでなくとも、最近の週刊誌報道では、自宅あるいは通常のホテルで夜間長時間2人で過ごしたことをもって不倫があったと報道します。夜間に長時間密室に2人でいるという状態は異常で、仕事や飲食だけで終わるとは考えにくいという思考で、裁判所もこのようなケースでは不倫を認定するでしょう。 建物に別々に入る、という工夫をするカップルもあります。この工夫は、「一線をこえた」かどうかの1歩前で、そもそも一緒にいなかったことを明らかにしようとする試みです。
しかし、自宅マンションやラブホテルに関しては別々に出入りしてもあまり意味はありません。その建物の居住者でない人はどの部屋に行ったのか合理的に弁明しなければ、別々に出入りしても中で合流したと疑われるからです。 他方で、普通のホテルに別々に部屋をとり、別々に出入りし、ホテル内で合流するようなパターンでは、2人が一緒にいたという証明が難しく、「一線をこえた」という証明は難しくなります。
先日報道された某政治家と某弁護士の不倫疑惑については、このようにちょっと工夫すれば弁明が可能であり、二人とも司法研修所を卒業しているにも関わらず、安直な動きをしたことから「脇が甘い」と言われています。 裁判における事実認定の構造を理解すれば、「一線はこえていない」という弁明がギリギリ可能な工夫はできる場合はあります。しかし、不倫報道がなされるような人は社会への貢献が期待される人。法律はもちろん倫理も遵守し、社会にプラスの影響を精一杯与えてほしいものです。

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