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2017年3月 7日 (火曜日)

弁護士に「ちょっと聞く」はあまり意味がない

公式な場(たとえば書籍、雑誌、マスコミ等)で弁護士が述べる見解はしっかり練られていて大変有意義なものです。最近ではネット上での法律相談もさかんですが、無料サービスであるにもかかわらず非常に丁寧に検討して説明されている方もいます。
その一方で、「ちょっと聞かれた意見」に対する回答には怪しいものがたくさんあります。急に質問されてぱっと答えた回答や、「弁護士の○○さんによれば」という引用、ネット上の簡潔な回答などです。
怪しいにもいろいろあるのですが、事件や問題の背景を十分に理解せず、ありきたりな回答や、単に質問者に迎合するだけの回答がこうした簡易なやりとりではよく起きているように思います。
正直、ほとんどの人は専門用語の並んだ法律的な意見を長い文章で聞いたり読んだりするのは苦手。ですので、どうしても「簡潔に要点だけ教えてほしい」という要望は生じます。
しかしそれは、あくまでしっかり練られた精度の高い回答がまずあり、それを誤解なく要約したものでなければあまり価値はありません。
時間の都合上、要点だけ簡潔に教えてほしいとか、タイムチャージがもったいないから短時間ですぱっと答えてほしいというのは、合理的なようで実は時間や費用の無駄遣い。弁護士の見解は、しっかりと事件や問題の背景を理解したうえで、綿密な検討がなされてはじめて価値のあるものです。
この観点で見てみると、マスコミやネット上で質問に回答している弁護士の中には、本当に丁寧な検討をしたうえで、わかりやすく簡潔に回答している人と、要領よく適当に反応しているだけの人とがいて、後者の方が多いことに気づきます。
弁護士に対する質問を有意義に行うコツは、前者の綿密な検討のできる弁護士を探し、定額の顧問契約を締結したうえで、質問についてしっかり時間を割いて背景から丁寧に事情説明、意見交換することだと思います。

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