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2017年2月28日 (火曜日)

判例の使い方

「判例を調べて」とは、弁護士にも、クライアントにもしばしばいわれます。もちろん、ネットや基本書で簡単に拾える判例は調べて業務を進めます。
ここで、自分に有利な判例を発見した場合、当然、書面内で引用して主張の軸にします。
逆に、自分に不利な判例を発見した場合、高裁より下の判例はあまり気にする必要がありません。相手の判例の主張は無視して、著名な学者の論文などから反論を試みます。
自分に不利な最高裁判例を発見した場合、基本的に勝算はかなり低いので、それを前提とした活動に切り替えるべきでしょう。
しかし、古い最高裁判例については少し検討が必要です。時代の変化による価値観の変化、周辺の法律に対する解釈の変化などから、当時の理屈が現在には妥当しないケースが稀にあるからです。
このような場合、法律の制定とその後の改正過程においてどのような議論がなされているか、その法律、関連する法律、関連する法律用語の解釈などについてどのような変遷がなされているか、これらの点についての学者の論文や判例評釈はないかなど探します。
私は基本的に判例はあまり意識しません。判例の事案と今目の前にある事案は異なるからです。
判例については重要な参考資料としてリスペクトしつつ、自分の案件で自分に有利な結論を導く突破口はどこにあるかをしっかり検討することの方が、弁護士の業務として重要だと思います。

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