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2017年1月27日 (金曜日)

肉を切らせて骨を断つ

戦術として最初は大風呂敷を広げるというのは常套手段です。
特許出願では後で特許の範囲を狭めることはできても広げることはできないので最初はダメ元で広い範囲の特許出願をすることが1つの戦略です。
訴訟では、途中で新しい法律構成を追加することが制限される場合があるため、訴状段階でダメ元で複数の法律構成を主張することがしばしばあります。
ダメ元で、と書いてあるとおり、相手にきちんと対応されると潰れてしまう確率の高い戦術です。手続を進めていく中で暗礁に乗り上げてしまうことは当然あります。この時、もちろんファーストチョイスは広くて有利な戦術をいかに修正せずに生かすか考えます。
しかし、それに拘泥すると手続きすべてがおかしくなり、結局最後に何も残らないという危険があります。最初は大風呂敷を広げていても、相手との距離感を察し、適切な場面で適切な距離後退すると、非常にスムーズで中身のある解決が可能となる場合は多々あります。
最初に大風呂敷を広げる戦術は決して間違っていません。しかし、大風呂敷であるがゆえの欠点もあり、それにより負ける危険も生じます。そこでの逆転の一手として、肉を切らせて骨を断つ。こだわりのない部分を譲歩して目的の核心を確実に満たすことが考えられます。
最初に、特にこだわりのない予備的な請求を立てておいて、それを譲歩して本筋の請求を早く確実にゲットできれば最高の戦術です。
相手に切らせる肉をつらつかせ、こちらが断つべき骨を見失わず、適切な距離で最短でこれにたどりつく、わざとピンチに陥って逆転で成果を得るという戦術は、少しテクニックが必要ですが、少なくともこのようなやり方があるということはしっかり認識しておく必要があるでしょう。

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