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2016年11月 2日 (水曜日)

「営業秘密」が認定されにくい背景に企業の姿勢の問題あり

訴訟で不正競争防止法等の営業秘密の認定はなかなかしてもらえません。
営業秘密の法律要件は明確なので、知財を取り扱う弁護士に少し相談いただければ営業秘密管理と漏洩防止の体制作りを簡単に指導できるのですが、多くの企業は弁護士にこうした相談をせず、営業秘密が漏洩してから相談に来ます。
では、営業秘密という大事な財産について、事前に弁護士に相談に来ないのでしょうか。余計な費用をかけたくないという意向もあるかと思いますが、社員が営業秘密を漏洩しないのは当然だという油断が大きな原因なのかと思います。
もちろん、社員を信用し、常識的に行動してくれればよいという考えは至極正常な考えです。しかし、社員の会社に対する忠誠心は日々刻々と変化します。あからさまなパワハラや懲罰降格などがあった場合はもちろん、相手にその意図がなくてもからかわれたと思った場合にも、会社に対し社員は敵意を持ってしまいます。
もちろん、それは一時的な感情ですが、そのタイミングで、「会社に仕返ししよう」という気持ちが芽生えたり「ライバル企業からの悪のささやき」があると、その従業員は、杜撰に管理されている営業秘密を漏洩してしまうかもしれません。この段階で慌てて対応しても、裁判所で営業秘密の認定がなされない以上、いくら道義的に非難されるべきことでも、損害賠償請求できないケースはいくらでもあります。
組織の心を1つにまとめるのは非常に困難で、どうしても一時的に組織に反抗する意志を持つ人が時々でてきます。そのような人に常識は通用しません。
組織を良い方向に着実に導いていくためには、組織の心がまとまっている状態ではなく、バラバラの状態の時に想定されるリスクを認識して、これに対する先手を打つこと。営業秘密の漏洩対策はその企業にも共通するその最たる例ではないかと思います。

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