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2016年5月17日 (火曜日)

カウンター訴訟

サッカーではポゼッションサッカーからショートカウンターが主流の戦術になり、将棋でも一手損角換わりや手渡しなどで、意図的に相手に手番を渡して攻めさせてそれをとがめる戦術がはやりつつあります。
そんなカウンター戦術の流行を見ていると、私は以前から訴訟でカウンター戦術を主体としており、今後、訴訟でも流行っていくかなと期待してしまいます。
カウンター戦術を定義すると、相手に無理攻めさせて、それをとがめて、そこを突破口に一気に攻めたてるという戦術です。
私は、証拠上はっきり勝てる訴訟は、実質初回期日での最短解決を目指しますが、見通しのはっきりしない訴訟ではカウンター戦術に徹します。
具体的には、証人尋問直前まで実質証拠は一切提出せず、主張も、クライアントの認識があやふやな周辺事実には触れません。
訴訟は裁判官に自らの正しさをアピールしてなんぼと、相手が積極的にいろいろ主張・立証してくるのを先に見させてもらい、相手の証拠を利用したり、相手の主張とこちらの未提出証拠との内容の不一致を突くなど、相手の出方をふまえたこちらの最善の主張・立証を後出しで構築するのです。
こうしたカウンター戦術は、相手が調子に乗って攻めてくることが前提で、相手が攻めてこなければそもそも成立しません。
しかし、戦いであるので、攻めなければ勝機はありません。きちんと事前にクライアントに「こちらから攻めないと不利な状況になるまでこちらの手は明かさない」と説明したうえで、ギリギリまで相手に手を先出しさせるやり方は、裁判所にも相手にも歓迎されにくいものですが、100-0でない裁判で少しでも有利に進めるための1つの有力手だと思います。
カウンター戦術ブームで、訴訟でもカウンター戦術が流行るか、それともカウンター戦術ブームが短命に終わるか、個人的にも興味の深いところです。

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