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2016年2月16日 (火曜日)

格差の原因を省みる

独占禁止法や特定商取引法など、当事者間の格差に鑑みて弱者を救済する内容の法律はいくつかあります。
このような法律は対等でない当事者間で弱者が強者に搾取されないために重要な役割を果たします。
しかし、相談対応をしていると、対等でない当事者間の紛争では必ず法は弱者を救済するものだと考えている人が非常に多いのが現状です。
例えば、クーリングオフ制度は情報格差の中で、契約のための十分な情報を持ち合わせない個人を救済します。
しかし、情報を持たない個人すべてが救済されるわけではありません。今の世の中、情報は個人の継続的努力により多くは入手可能で、そのような努力の有無によって生じた格差は法はフォローしません。
綿密な調査と審議の中で、弱者を救済する必要ありと判断されて法が成立した場面、現在調査・審議中の場面を除く、社会における大多数の場面における格差は個人の努力の差によって生じたものなので、これが法によって保護されるのは難しいでしょう。
法的トラブルに巻き込まれた際、相手を批判するより先にまず自分のそれまでの言動に問題や落ち度がなかったか省みるとよいかもしれません。
本当に何も省みる点がなければ必ず救済される法律があるでしょう。
省みる点がある場合、それが法的手続を進めるうえでカバーすべき弱点であり、その割合をふまえて、落としどころとなる和解ポイントを予測することもできます。
情報格差があっても、立場上の権力格差があっても、それが自由競争のもとで、同じスタートラインからスタートした結果であれば、法が救済するものではありませんし、大多数の格差はそのようなものなのだと思います。
法的トラブルの被害者とならない最大の予防策は、スタートラインの同じレースでライバルに負けない平素の意識と努力であることがよくわかります。

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