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2013年10月25日 (金曜日)

ドラフト制度は労使双方に酷な制度

今日はプロ野球のドラフト会議でした。
巨人の名誉会長が「ドラフト制度は独占禁止法違反だ」と毎年吠えていますが、それとは違った意味でこの制度は非常に酷な新人採用活動だと毎年感じます。
近時、それなりの企業では、書面審査と数回の面接だけでなく、インターンなど、実際に職場に入ってどう動けるかを重視して、念入りな採用活動を行うところが増えています。
サッカーでは、有望選手を下部組織に囲い込んで内部で育成する手法が最も重視されていますが、外部チームからの新人を採用する場合、練習参加させたうえで判断するなど、チームに適合した選手であるかをしっかり見極めるチームが増えています。
プロ野球ではこうした「体験入社」的な活動は一切できず、ほぼスカウトの作成したレポートに基づく書面審査で採否を決めなければなりません。
上位指名する選手は、おそらく何度も球場や練習場に足を運んで見ているのでまだよいでしょうが、下位指名となると、前のチームの指名によりプランが狂うことが度々発生する状況の中で、わずか数分の間に、残った選手の中から最も欲しい選手を選ばなければなりません。
一度採用したら、大卒・社会人で最低4年、高卒で最低6年は面倒を見なければならず、失敗するととても大変なことになってしまいます。
他方、雇われる側の選手においては、所属するチームを選ぶことができず、自分のスタイルが生きないチームに呼ばれると、少なくとも数年は、活躍の機会がないまま過ごさなければならないことがあります。
このように、ドラフト制度は、近時の、できる限りしっかり個々の希望者を丁寧に観察し、念入りに、チームに適合する人材を採用しようとする風潮と真逆の方向性を有している点で労使ともに非常に酷な制度と感じます。
現状の制度を大きく変えることはできないでしょうが、せめて、プロ志望届を出した選手に対しては、面談だけでなく練習参加くらいまで認め、もう少しチームと選手の相互理解を深める契機を拡大できないものかと感じざるをえません。

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