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2012年7月11日 (水曜日)

事実を推測するのは客観的事情から

大阪地裁で、検察が無罪論告をするという珍しい裁判がありました。
自白偏重の捜査手法に対して、厳しい声があがっています。
私が修習生のとき、検察修習では、徹底的に、事実の検証は、できるかぎり客観的な物証や事実から読みほぐしていき、被害者証言、被告人の主張は最後に検討すべきだと教わりました。
いまでこそ、依頼を受ける事件は、依頼者の言い分から入りますが、原則として、客観的なところから考え始めるという基本は忘れていません。
いきなり、人の話を聞くと、その人の言い分の違和感に気づきにくいですが、客観的な物証や事情を整理してから聞くと、それと合致しない言い分のところで違和感に気づきやすくなります。
ある程度手慣れた弁護士は、皆、この程度の訓練は受けてきていますので、無理やり自白をとっただけの事件は今後も、無罪判決に至る可能性が高いでしょう。
警察組織の中では、どうしても自白をとることのウェートが大きく、それ自体間違ってはないのですが、その人が本当に自白すべき人かどうか、客観的な事情からしっかり検証するトレーニングをもっとしなければならないのでしょうか。
自白の有効性については、非常に難しく激しいやりとりがありますが、そこに至る前に、まずは客観的事情からしっかり事件の本質を把握する基本を、今一度関係者の間で徹底していかなければ、いろいろと無駄な仕事が増え大変になると実感させられます。

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