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2011年4月26日 (火曜日)

判例は変遷する

知的財産権に関する判例研究会に出席してきました。

知的財産権の解釈については、一般的な解釈の方針については、市販の本を読めば大体理解できますが、生の裁判例は常に流動しています。

特にこの1年間で顕著だったのは、IT絡みの著作権侵害事案の判例の変化です。

インターネットでちゃちゃっと調べて、古い知財高裁の裁判例をとりあげて意見しようものなら、弁護士失格です。

全体的に、IT技術の革新で考案された新しい製品は、著作権の前に劣後する方向で最高裁は考えられています。

この最高裁の傾向、私はこう整理します。

単なるアイディアや新製品は、法律上保護された知的財産権に劣後する。

単なるアイディアや新製品も、法律上の権利に昇華するか、知的財産権を実質的に侵害しないものであれば、同列に並ぶことができる。

あとの問題は合理的な金額で金銭解決すべきである。

そのうえで、ユーザー目線で考えると、知的財産権の恩恵にあずかるには、その真の権利者に相応の費用を支払う必要があり、情報提供者に支払えばよいわけではなく、ただ乗りは論外です。

このような判例の生態は、知的財産権に限らず、労働や倒産、その他の分野でも同じことが起きています。

質問された際にネットで調べればいいや、ではなく、日頃から最高裁をはじめ、重要判例に目を通し、記憶を喚起できるよう準備しておくことが大事だと再認識しました。

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