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2010年10月 6日 (水曜日)

裁判官をリードせよ!

裁判官は多くの事件、訴状を読めば、おおよその結論は見えるようです。
典型的な事件の要件事実とその証拠類型を把握していれば、この事件はここが争点になり、この証拠の有無で勝敗が決まる、というところまでは予測できるのでしょう。
しかし、それはあくまで典型的な事件での予測であり、当然、訴状の印象で結果が決まるわけではありません。
判決に必要な情報を10とすれば、訴状では1しか書かれていないのです。
典型的な通常の案件であれば、普通に書面を作成し、裁判官とコミュニケーションをとって粛々と進めていれば勝てます。
しかし、人間はそれほど合理的に動く動物ではなく、しばしば非典型的な不可解な行動をとることがあります。
そういう場合に、裁判官は合理的一般人を想定して、勝手に争点を思い浮かべますが、そうではなく、真の争点と、その立証責任及び証拠構造を認識させる。
それがまさに弁論準備手続における弁護士の職責だと思います。
裁判官も、判決を書く際には、記録を読み込みますが、弁論準備の段階ではそれほど読み込んでいない方も多く、この段階で裁判官がAと言ったから結論がAというわけではなく、裁判官がAという心証を固めてしまう前に、説得的な書面と手続での説明で、正しい方向に導かなければならないのです。
難しい事件だと、ついつい裁判官の訴訟指揮に甘えてしまいたくなりますが、裁判官が心証を固める前に証拠を読み込み、裁判官をしっかりと正しい方向に導く、その積極的な訴訟追行が大事だと、難解な事件の弁論準備をする度に思います。

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