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2010年6月16日 (水曜日)

やっぱり時代は説明責任と熱意

事件の筋がいいかどうか、という話があります。
一般に筋のいい事件とは、法律構成に無理がなく、証拠もきちんとそろっている事件のことを指すでしょう。
つまり、勝って当たり前で、いかに迅速に最大の利益をあげるかがポイントになります。
他方で、筋がよくない事件とはこの裏返しで、法律構成に無茶があるか、または、証拠が足りない事件のことを指すでしょう。
このような案件では、様々な文献を検討して法律構成を練りこむか、不足証拠の収集が必要で、かなりの時間をとられます。
それでいて、敗訴のリスクを伴い、ひどいときには、敗訴の原因として弁護士の力量を指摘される場合すらあります。
というわけで、筋のいい事件に比べ、筋の悪い事件は手間がかかるため、費用を余計にもらいたいですが、敗訴可能性がある分、むじろ、筋の悪い事件の方を、安くする必要性が出てきます。
そして、筋のいい事件は、大抵、優秀な弁護士のところに集中します。
きっちり仕事をこなす→信頼があがる→筋のいい事件が増える→きっちり結果を残す、というインフレスパイラルに突入するのに対し、
ぱっとしない弁護士のところには、
筋の悪い事件しかなかなか来ない→費用高騰もしくは結果を伴わない→信用低下→事件が来ない、というデフレスパイラルに突入します。
こうして格差が開いていくのでしょう。
私も、確実に勝てる案件だけでなく、一見して勝敗が微妙な案件でも、一般価格の半額程度で受任することがありますが、一生懸命頑張ってかなり手間をかけたあげく、依頼者の要望を十分に満たせないこともあり、あまりこういった案件を受けるのはよくないと最近感じてきました。
ただ、明らかに敗訴する案件はよほどのことがない限りうけてはいけませんが、勝敗が微妙な案件の場合、依頼者にリスク説明をしっかりしたうえで、その了承を得ておけば、その了解リスクの範囲内で、結果を残せば、勝訴同様の納得をしてもらうことができる場合が多いと思います。
いきなり著名になることも、筋のいい事件が十分に来ることも普通は考えられず、筋の悪い事件を通じた成長と信頼獲得は避けて通れないでしょう。
こうした場面で、上記のように対応するのと、適当に流すのとでは、全く周囲の印象は違います。
勝訴を確約できない案件では、なぜ確約できないか、その問題点を正確に把握・説明し、最善を尽くす
筋のいい事件が来ないと嘆く前に、その努力をできるか否かが、弁護士サバイバルレースの大きなポイントであるようです。

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