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2010年6月25日 (金曜日)

宝探しのように

事件を受ける際、依頼者の言い分が信用できることは、当然の前提です。
そのうえで、裁判所にも信用してもらえるよう構成するのが弁護士の仕事です。
ただ、とおりいっぺんの本人尋問をして、
尋問結果と矛盾する客観証拠がない
供述内容に不合理な点がない
という消極的な主張をするだけでは、なかなか裁判官を動かせません。
客観証拠を徹底的に検討し、その特定部分が自らの証言を裏付ける
あるいは、相手の証言内容と矛盾する
そういう積極的な要素を探していかなければなりません。
これは弁護士の腕の見せ所です。
一方の証言が正しいとの前提で証拠を見たほうが、裁判所のように中立的に事件を見るより、こういった要素に気づきやすいからです。
一生懸命記録を読み込んでもあるかどうかわからない、そうした状況で精力的に記録を読み込むのは、精神的に辛い面もありますが、これは、裁判所にもできない重大な一方代理人の職責であることと、上記のような積極要素を見つけたときの、お宝を発見したかのような、快感を考えると、積極的にやりたくなる仕事でもあります。
法廷弁護士は、文章家である必要がありますが、それ以上に探偵やツッコミ名人の素養も要求されるようです。
つくづく、奇妙かつ愉快な職業であると思います。

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