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2010年5月21日 (金曜日)

裁判すれば勝てるが

法律相談を受けた際、明確な勝ち筋を答えられると、お互いにすっきりします。

が、時には、裁判すれば勝てる案件ではあるが、裁判をしたくないので、ほかに手段はないか、と問われることがあります。

費用の問題、負担の問題、相手方が親族であるなどの事情、いろいろ原因はありますが、自分の希望を通したいけれども裁判はしたくない、という方もおられます。

この場合、交渉でなんとかすることになりますが、自分で交渉をしたものの、相手が偏屈で、法律に従わないため、やむなく相談に来られた、という方がやはり多いように思います。

そのような相手には、理屈を話して交渉にてよい結果を得るのは弁護士でもなかなか困難で、裁判をせずには、よい結果は得られない、という答えにならざるをえません。

裁判と交渉と、どちらが基本かといえば、交渉が基本です。

交渉で自分の要求を充足できなかった場合には、相手の要求に従うか、裁判をするか、という判断になってきます。

その点で、裁判はしたくないので、プロの弁護士にうまく交渉してほしい、という依頼には、必ずしも十分に答えられるかわからない、という答えがかえってくることが多いでしょう。

これも何度か書いてきたことですが、結論が明らかな裁判で、被告が独自の価値観をもって法を遵守しない事件を、短期間で簡単に処理できる制度設計があれば、もう少し、裁判に対する利用もしやすくなるのかと思います。

とはいえ、現時点ではそのような仕組みはありません。

依頼者が裁判はしたくないと言っている場合、弁護士はまずは交渉を目いっぱい頑張り、その結果に納得がいかないのであれば、依頼者が懸念する負担を最小限にする訴訟スケジュールを提案して、その流れにそって早く、負担少なく裁判することを提案するというのが、最も適切な対応ではないかと考えています。

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