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2010年4月 5日 (月曜日)

闇金被害者を救うには

サラ金相手の債務整理事件に注目が集まる陰で、闇金事件が増えていると聞きます。
私が修習生のころ、検察修習で取り調べた闇金事件は、数十万円単位で金銭を貸し付け、多額のジャンプ金利をとり続けるというものでした。
しかし、最近の闇金事件は貸付自体は僅かで、1週間単位で、債務者から絞れるだけ搾り取る方式に変わってきているようです。
そもそも、闇金に頼らざるを得ない低所得者もしくは多重債務者に多額の金銭を貸し付けるのは大変なリスクであり、合理性がありません。
年金生活者に対し、年金が入る直前の生活費に困窮した時期に、数万円を利息天引きで貸付け、年金入金日にさっさと回収してしまう、という方式は、法に反した相手ながらなかなか賢いやり方です。
こうして、年金入金の手取りが減り、また生活費に困窮して、年金を搾り取られ、負のスパイラルに巻き込まれる前になんとか周囲が手助けする必要があります。
しかし、低額の貸付はここでも弁護士や司法書士の手を借りることを妨げます。
弁護士や司法書士に任意整理を依頼する着手金の相場は1社2万円です。
闇金事件は、サラ金案件より負担が大きいため、弁護士の本音ではこれよりも費用をいただきたいところですが、被害者救済のため、この金額での受任が推奨されます。
ところが、2万円払えるなら、ジャンプ金利として支払って、弁護士らに相談せず、
2万円も払えない状態に陥ってから相談に来られる方が非常に多いようです。
そして、善意で着手金を後払いにして事件を解決しても、あまり懲りず、すぐに新しい借り入れをしてしまったり、連絡がとれなくなったりして、弁護士費用の支払を受けられないという話もしばしば聞きます。
こうした闇金事件の実態改善のために、
・法テラスは闇金事件は特別枠で、すぐに審査を受けられる体制を整えられないか
・メディアにCMを流す余力のある事務所は、10回に1回でも、闇金被害救済のためのCMを流せないか(せめて、相談に来られた闇金被害者の依頼を断らない)
・闇金被害者のご家族は、闇金に気づいたら、すぐに弁護士や司法書士に相談できないか
ぜひとも検討してほしいと思いました。
闇金被害者を救済したいという意思はあっても、信頼関係が築けていない段階で、弁護士に無償あるいはこれに近いかたちで動くよう要請するのはなかなか難しい面もあります。
サラ金債務者の救済がそろそろ落ち着きを見せようとしているこの時期にこそ、弁護士会・司法書士会総力をあげて闇金被害者救済の動きをもっともっとしていかなければならないと感じました。

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