« 批判しない、微笑もう! | トップページ | 「取扱分野」と「専門分野」 »

2010年3月16日 (火曜日)

長引きそうな事件は腹わって即決

同種の法律上の争点について、別の当事者が控訴審で激しくやりあっているというケースがしばしばあります。
激しくやりあうというのは、法律上、どちらにも傾きうる微妙な問題なのでしょう。
そうした状況を見ながら、こちらの案件をどのように処理するかは考え物です。
相手がこの状況を知らなければ早期和解もありえるでしょう。
しかし、一般的な弁護士や裁判官が、同種案件についてのリサーチなしで訴訟追行するというのはなかなか考えにくいので、相手が知らないというケースはあまり考えられません。
こうした場合の方策としては2つあります。
同様に激しくやりあって、最高裁判例が出るのを待つ
中間内容で和解する
依頼者に対しては、前者はいささか無責任な態度である反面、痛みわけ、リスクヘッジの後者は比較的受け入れやすいでしょう。
対して、相手代理人や裁判所には、前者は言いやすいですが、後者をうかつに言ってしまうと足元を見られますので、言い方とタイミングが大事です。
個人的には、前者は時間がかかるがあとくされのない解決、後者はするなら早く、中途半端が最悪、と考えています。
そこで、別件が最高裁行き濃厚な場合は、訴訟の初めに、依頼者の承諾を得たうえで、
「双方の主張額の中間までであれば、和解できる、それでなければ最高裁まで戦いましょう」
とアドバルーンをあげてしまう場合もあります。
中途半端に争い、中途半端に時間を浪費し、やっぱりこの内容で和解、というのは資源を無駄にするだけですので、真ん中で和解するか、最高裁に従うか、早期に決断すべきだと思います。
この提案に、裁判所は結構乗ってきてくれますが、実際には、相手が拒絶し、中途半端に争い、最終的にそこに落ち着くケースが多いようです。
和解成立はタイミングも必要です、が、落としどころを早期に見極め、そこに誘導するのも大切です。
とりあえず、時間がたてば何か局面も変わるだろう、それが期待できないケースでは、選択肢を厳選し、腹をきめるべきでしょう。
もちろん、全ての案件でそうするわけではありませんし、事案や相手によっても変わりますが、最高裁に行きそうな案件については、早めの決断が非常に重要だと最近よく思います。

|

« 批判しない、微笑もう! | トップページ | 「取扱分野」と「専門分野」 »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 長引きそうな事件は腹わって即決:

« 批判しない、微笑もう! | トップページ | 「取扱分野」と「専門分野」 »