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2010年1月19日 (火曜日)

少額訴訟の使い道

少額訴訟。
本には使える制度と書いていますが、果たしてどれだけ使えるのでしょうか?
証拠書類で勝敗が明らかな事件は通常訴訟のほうがよいです。
期日は早く入れられますし、所要時間も少ない、必要があれば第1回期日当日に和解交渉もできます。
というわけで、少額訴訟は証人尋問が必要な案件であることが要求されます。
次に、尋問する証人も、確実に期日に同行できるならともかく、そうでないなら1回の期日で終わらない可能性があり、やはり少額訴訟には適しません。
また、たくさん聞くことがある事件も時間の都合で少額訴訟には適しません。
これをふまえると、少額訴訟は、短時間の本人尋問により、書証の不備を補足し、勝敗が決する事件が適するといえるでしょう。
さらに、勝敗の筋が明らかな場合、
原告の勝ち筋の事件では、被告から通常訴訟への移行申述があり、かえって、通常訴訟より遅くなる場合があります。
原告の負け筋の事件では、本来訴訟提起すべきではありませんが、和解や判決理由を見据えての訴訟提起であれば、通常訴訟でじっくり主張・立証を練ったほうがよいでしょう。
そうすると、少額訴訟は、比較的簡単で見通し不透明な(立場によって事件の見方が変わる)時間しか適さず、このような訴訟はほとんどないのではないかと思います。
これが、同じ訴額が僅少な案件でも、通常訴訟と少額訴訟とで、弁護士代理の割合が全く違うことの大きな要因でしょう。
少額訴訟制度を置いた民事訴訟法の方針自体はすばらしいのですが、残念ながらこれを活用する土台が整っていないというべきでしょうか?
よい制度をうまく活用するためにも、少額訴訟のあり方はもっと見直されるべきではないかと思います。

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