« 優秀新人賞受賞 | トップページ | 電車のアナウンス »

2009年12月 4日 (金曜日)

こんな時代だからこそ

強制執行に関する相談が増えています。

少し前までは強制執行は最終手段でした。

債務があるのはまちがいないのに、払わないという法令遵守意思のない人間に対してやむなく強制執行するというのが多かったです。

支払う意思のある人間に対しては、強制執行手続をするより、交渉で、弁済を求めるほうが費用対効果がよかったのです。

しかし、こんな時代になり、弁済の意思はあっても、口だけでなかなか払わない。

財産はあるけれども、全体を弁済することまではできず、弁済計画の確定が遅れる。

そういったことが増えてきたように思えます。

特に後者のような場合、早く強制執行した者が優先弁済を受け、残った者がとりっぱぐれることから、強制執行した者勝ち

ということもありえます。

しかし、こんな時代だからこそ、強制執行された側には致命傷になりかねません。

給与やメインバンクの預金を差し押さえられると、必死でやりくりしている家計が全て壊され、任意整理できるものも破産しかなくなったりします。

従前の遵法精神にかけた債務者に対する強制執行はともかく、必死に生きようとしている債務者への強制執行は、その相手に引導を渡す行為になるかもしれません。

とはいえ、債権者側も不良債権を抱え込みすぎると、大変なことになりますので、相手に引導を渡してでも債権回収すべきときもあるでしょう。

強制執行の相談を受けて、手続の返事をするのは簡単ですが、その裏で、このように債権者・債務者の存亡をかけたシビアな事情があることはなかなか相談だけではわかりません。

こんな時代だからこそ、形式的な基準に沿った解決ではなく、お互いの事情を理解しあった弾力的な解決を模索していくべきではないかと思います。

|

« 優秀新人賞受賞 | トップページ | 電車のアナウンス »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: こんな時代だからこそ:

« 優秀新人賞受賞 | トップページ | 電車のアナウンス »