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2009年12月18日 (金曜日)

譲れない一線

弁護士は理屈を組み立てる仕事が多いです。

事実に法を適用して結論を出すのですが、人によっては譲れない結論の一線があって、結論ありきで、法解釈や事実を整理することになる事件もあるようです。

事実からスタートすれば離婚の結論に至りそうですが、離婚したくないという結論から法解釈や事実を考える相談は経験した方が多いと思います。

これは弁護士の職務に反した仕事ではありません。

形式的に法を適用した結論に疑問があれば、それを覆す理屈を一緒に考えるのは弱者を救い、正義を実現する弁護士の職務そのものだからです。

しかし、これは場合によって弊害ももたらします。

勝つために最善を尽くすとは、負けた際の保険をかけないのがセオリーです。

そうしないと、主張が弱気で、採用されにくくなると考えられているからです。

保険をかけなければ負けた際のリスクは大きくなります。

普通に考えていれば守れた一線も、負けてしまうかもしれません。

譲れない一線をひいてしまうと、そのために攻撃防御方法が限定され、敗訴リスクも高まってしまうのです。

ここが、依頼者のいいなりになっていればよいわけではない、といわれる所以でもあります。

事案を的確に分析し、敗訴リスクを把握し、依頼者に説明して、納得する解決の前に納得する方針を構築する、これが大事なのでしょう。

弁護士業界も説明義務がとても大事な業界であることがよくわかります。

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