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2009年10月 6日 (火曜日)

標準価格はどうやって知る?

不動産業者の代理人をやっていて、「固定資産評価額より高い価格で物件を売りつけたから詐欺取消」という裁判を起こされた案件があります。

驚くべきことに、この訴訟、法テラスが「勝訴の見込みあり」として、弁護士費用立替を決定していました。

固定資産評価額より高い不動産取引が詐欺取消されるなら、およそ不動産取引業は成り立たず、裁判所がそのような判断をしないことは弁護士なら簡単にわかります。

この法律構成のポイントは、売買の価格設定は売主の自由ですし、調べればすぐわかる標準価格の説明義務はない、ということにあると思います。

固定資産評価額程度であれば、不動産取引をする人なら調べたうえで取引しなさい、と裁判所に言われても仕方がないでしょうが、それ以外の取引では、標準価格の把握が難しいものもあります。

例えば、過払金返還事件の弁護士報酬。

標準価格は取り戻し額の20%ですが(私もこの金額です)、CMを流している事務所や売れない個人事務所を中心に、30~50%の報酬を請求をする事務所が多々あるようです。

こうした際に、弁護士報酬の詐欺取消を主張して、委任契約を取り消そうとするのは、裁判所では通用しないと思いますが、それでは、標準価格をどのように知ればよいのか、といわれると難しい問題があります。

詐欺取消構成では、誰が見ても明らかなぼったくり以外はなかなか保護されません。

しかし、当事者の納得はなかなか得られない気もします。

業界の標準価格は、HP等で簡単に調べられるよう明示しておけば、実務の考えに沿った解決がより合理的になります。

結論はなかなか変えられません。

それならば、当事者を納得させる情報開示を推進すべきですし、あらゆる業界でこれを勧めてほしいと思います。

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