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2009年10月27日 (火曜日)

依頼者か相手代理人か

民事裁判で双方代理人がついた場合、相手代理人は敵ですが、仲良くするのが事件の早期解決のポイントです。

代理人間でコミュニケーションがとれていれば、お互いの思惑を共有でき、双方にとって利益のある和解案を模索できることが大きいからです。

私が担当した案件でも、相手代理人とうまくコミュニケーションをとれた事案では非常に良い内容で和解できたと思っています。

代理人間のコミュニケーションが事件解決に資するということを否定する弁護士はいないと思います。

しかし、依頼者は相手憎しで裁判をやっているわけですから、相手と仲良くなどできませんし、相手をたたきのめすことしか考えられません。

弁護士は依頼者に雇われているわけですから、依頼者の意向に沿った訴訟活動の方が重視すべきポイントになってきます。

その結果、相手代理人と仲良くしたくても、依頼者の意向に従い、相手代理人を罵倒する書面を書かざるをえない場面もあるでしょう。

でも、ここは少し待った。

相手本人は悪だとしても、その代理人にまで非難を及ぼすのは筋違いだと思いますし、依頼者思いの善良弁護士もそこは配慮すべきです。

依頼者の言うがままの書面をかくなら、弁護士資格がなくてもできます。

弁護士という資格で書面を書く以上、書くべき内容は精査すべきですし、依頼者の前であっても、発言内容は考えるべきと思います。

私が相手代理人を判断するうえで、依頼者を抑えて穏やかな文章を書いてくる代理人は信頼しますし、依頼者の言うがままの素人同然の文書を出してくる弁護士とは腹をわった話し合いができる気がまったくしません。

依頼者の意向を100%くみとる。この姿勢を批判する気は全くありませんが、依頼者にとって何が利益かを考えて動ける人とそうでない人とは、全く見方が異なってくるなと、一日に何件も訴訟をこなしていると感じます。

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