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2009年9月 7日 (月曜日)

誰のための判決文?

民事訴訟の判決文は順に

結論 当事者の主張のまとめ 裁判所の判断

の順にまとめられていることが多いです。

結論を冒頭で一目で確認でき、その後、その結論に至った理由を確認するうえでは非常に読みやすい構造です。

ところが、時々、詳細に当事者の主張がまとめられた後、裁判所の判断はちょっとだけ。

という判決に出会います。

裁判官という優秀な人材に、わずかな裁判所の判断に対して、多くの事務作業を課すのはずいぶん能力の無駄遣いだなと思います。

当事者の納得だけを考えれば、裁判所の判断を懇切丁寧に、わかりやすく書くことに腐心したほうがよいように思います。

しかし、そうではなく、当事者の主張整理という事務作業に力を入れるのは、控訴審を想定して、控訴審がすばやく的確に事件を処理できるように、という視点に着眼しているのではないかと感じました。

ある意味、地裁の高裁に対するホスピタリティですが、裁判所は当事者よりも上級審に親切な裁判をしてよいのかという疑問はあります。

高裁を想定して、事件処理を早め、よって紛争の早期解決を目論むとしても、当時者の主張が裁判所の判断よりも圧倒的に多い判決はあまり良い判決とは思えません。

私なら、そうした裁判では、当事者が積極的に争う心境を考慮し、裁判所の判断を、同じことの繰り返しになっても、丁寧にわかりやすく書くと思います。

ほかに何らかの意味があるのか、判決文のあり方には今後も注目していこうと思います。

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