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2009年8月13日 (木曜日)

わずかでもアウト!

被疑者国選事件で接見に出かけたら、接見シートなるものを警官に請求して書かなければいけなくなりました。

私は刑事弁護委員会のメールに目を通しているため、知っていましたが、警察官もよく把握していないこの制度、定着するまでしばらくの間は、混乱の原因となりそうです。

さて、このような誰も望まないシートの作成が要求されたのは、被疑者国選事件の報酬の不正請求があるのではないかとの疑いによるものであることは想像に難くありません。

接見に来ない国選弁護士に対しては、しばしば被告人から解任請求書が裁判所や弁護士会に送付されます。

接見に来ないから解任してくれと被告人からクレームをつけられている弁護士が、被疑者段階の接見皆勤で、満額請求しているような案件が何件かあるから、疑いをかけられたのではないかと個人的には推測します。

普通の弁護士であれば、目先の数万円の国選報酬を得るために詐欺行為まですることには抵抗を覚えるはずです。

その抵抗を感じないのは数万円を稼ぐのも苦しい売れない事務所か、数万円の価値をわからないずれた弁護士ではないかとも勝手に推測します。

ところで、自宅でこの記事を作成しているため、詳しい情報まではあげられませんが、2つの興味深い裁判例を紹介します。

・数百円の交通費を、現実には支出していないのに支出したとして会社に不正請求をした社員の解雇が正当と認められた事件

・数枚のお賽銭硬貨を持ちだした窃盗罪の被告人による可罰的違法性の欠如の主張が退けられ、有罪判決が言い渡された事件

前者は、たとえ数百円でも、会社に対して詐欺行為を働く人間を置いておけないという判断がなされ、後者は、たとえ数円でも、お賽銭を盗んだら窃盗罪で処罰に値すると判断がされた事件です。

結局、金額がわずかでも、犯罪を犯せば、他人の信頼は回復できないということ。

国選弁護の報酬の不正請求があるとしたら、これを機に速やかにやめてほしいと思いますし、他人の信頼により、成り立っている仕事であることをもいう一度考え直してほしいと思います。

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