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2009年7月17日 (金曜日)

婚姻関係を継続しがたい重大な事情

離婚案件では、ほとんどの場合、婚姻関係を継続しがたい重大な事情の存否が争点となります。

そして、浮気や継続的暴力など、客観的に明らかな事情のない事案では、何が婚姻関係を継続しがたい重大な事情なのかをいかに説得的に説明できるかがポイントですが、その何が婚姻関係を継続しがたい重大な事情であるかは、非常に奥の深いものです。

夫婦仲が悪い事情とそうなるにいたった経緯を事実として説明することは困難ではありません。

そうした事情や経緯のどの点が、どのように婚姻関係の破綻につながるかを説明することが難しく、離婚案件の最終準備書面を書く際にはいつも難儀しています。

裁判例を参考にしようにも、やはり、裁判に至るまでの事情や経緯を詳細に認定することを重視し、なぜ婚姻関係が破綻しているかの説得的な説明は書かれていないことが多いです。

これは、離婚案件はそもそも理屈ではないから仕方のないところなのでしょう。

浮気や暴力も程度問題で、どこまでならOK、どこからはアウト、という線引きに理由をつけることは困難で、また、線引きは判断する人や社会情勢によっても変わります。

結局、ペーパーとして残される判決書の記載が表面的にならざるをえないのは仕方のないことでしょう。

しかし、それは実際の事件の解決が表面的でよいというわけではありません。

現実の当事者を説得するためには、その人の考えを理解し、その人にあわせた説明を考えなければなりません。

言葉にできないことをなんとかして説明して納得してもらうという仕事は大変なものですが、そこに、人間味も現れ、やりがいもあるのだと思います。

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