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2009年6月10日 (水曜日)

調停を成立させる弁護士

私は婚姻費用分担以外で、調停を成立させたことがありません。

それは、当事者間の仲がきわめて険悪なため、ある意味仕方のないことなのですが、調停を見ていると、代理人の立場でも、調停委員の立場でも、調停を成立させられる弁護士がすごいと思います。

調停は裁判ではないため、言う人は身勝手な言い分を言いまくりますし、およそ裁判で採用されえない主張に固執する人もいます。

調停を、事件解決のための重要な手段と認識していれば、調停成立に向けて、争いのある点につき、依頼者の言い分に理由のないところを説得して、譲歩案を出します。

他方で、弁護士費用をもらえばいよい、もしくは、依頼者に最大の利益をもたらすのが唯一絶対の結果、と認識している弁護士は、依頼者の言い分に不備がある点を説得しようとしませんし、かえって、無理筋と認識しつつ、ごねてよりよい和解案を引き出そうと一緒になってごねる傾向があるように思います。

こうした弁護士には、判例を挙げて「この点の主張はちょっと無理があるでしょう」と説明しても、聞く耳を持ちません。

このような態度では、調停が成立するはずがありません。

双方の主張のリスクを的確に見極め、合理的な話をできる弁護士相手であれば、最終的に想定される判決の近い内容で話し合いができますが、これをできない弁護士相手には、裁判で決着をつけるしかありません。

このような意味で、弁護士が増えること、調停前置主義を貫くことには疑問があります。

このリスクを依頼者に説明する作業は、自分の読み間違いがあると、洒落にならない失敗になります。

そのため、裁判経験を積み、裁判所はどう判断するかを的確に把握できることが何より大事で、日頃から意識していかなければならないと思います。

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