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2009年6月25日 (木曜日)

品のある仕事

弁護士とタクシー運転手の微妙な接点は、このブログでも何度か記事にしましたが、その続編。

急いでいるときに、急いで運転してくれるタクシー運転手は非常に頼りがいがあります。

しかし、信号無視・割り込み・車線無視までして飛ばすタクシー運転手を信頼してよいものでしょうか?

微視的に見れば、時間のない自分を救ってくれた救世主かもしれませんが、巨視的に見れば、道路交通法違反の教唆あるいは、不作為による共犯行為だと言われかねません。

お客に最大の利益をもたらすのが、受任者の役目ですが、それはあくまで法律というルールに則った範囲での最大の利益のことです。

ルールを無視してまでお客に与えるべき利益は、私はないと思いますし、お客に利益にならなくても、正々堂々、ルールの範囲内で戦うべきだというのは、時に躊躇しながらも、貫き続けている私の理念です。

道路交通法に 違反してまでお客に利益を与えるべきではなく、急いでいるお客に対しては、経験を駆使して最も空いているルートを把握し、時間を短縮するのが最高の仕事だと思います。

裁判上の和解では、裁判官が解決の指針を示してくれるため、無茶を言う弁護士は少ないですが、裁判所が指針を示さない調停では、依頼者の最大利益に拘泥して、無茶な主張をしたり、一切の譲歩をしない弁護士もいます。

依頼者の利益を考えると、あながち間違った態度ではありませんが、品のない行為だと思います。

熱意をもって速やかに依頼者の(ルールに則った)最大の利益を確保することこそが、最も大事だと思いますし、そのためには、調停で裁判所が指針を示さない中でも、相手の手札を解析し、弱点を全て突いたうえで、想定される裁判所の判断に近いかたちで話をまとめるのがベストではないかと思います。

つたない自分のところに助けを求めに来る人に対しては、精一杯力を尽くしたいと思いますが、ルールに従い、品のある仕事を心がけたいと思います。

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