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2009年6月30日 (火曜日)

刑事事件の処理速度

検察官の仕事は時間との戦い。

難解な案件も、勾留期間内にきっちり証拠をそろえ、起訴に持ち込むそのスピードと正確性については、いつも驚きます。

最近は、被疑者国選により、起訴時に既に弁護士が選任されており、第1回公判期日もますます早く入りますので、証拠整理・証拠カード作成も非常に早く、弁護士にとっても頼もしい仕事ぶりになっています。

ところが、起訴後勾留に切り替わると、捜査は時に異常に遅くなります。

あと検察官面前調書とるだけやん、という案件でも、追起訴まで1か月要するなどと、言ってくることがあり、不思議に思うこともあります。

普段の仕事が時間制限の厳しいものばかりで、それがますます大変になっていることのしわ寄せが追起訴案件にきているのでしょうか。

追起訴未了であると、事実上、保釈はできませんので、被告人の機嫌もどんどん悪くなっていきます。

第1起訴まで時間厳守すれば、あとはなあなあでよい、というのが刑事訴訟法の趣旨ではないはずで、検察官の増員等により、対処すべき課題の1つではないかと思います。

ただ、勾留期間が長くなることを別のかたちでフォローしようとしている形跡は見られます。

例えば、軽微な案件では、相当期間勾留することで、事実上の受刑とみなし、起訴猶予で釈放するとか、資力のない被告人の罰金刑事案で、あえて勾留期間を長くとり、未決勾留日数の罰金への充当で調整するとか、相当期間の勾留を1つの有利情状に事実上斟酌して、微妙な判断が求められる事案で執行猶予にするとか、様々なかたちがあります。

ない物ねだりをせず、運用で妥当性を図ろうとしている現在の刑事司法制度は、批判されるべき点があるものの、よく頑張っているという印象のほうが私には強いです。

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