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2009年6月14日 (日曜日)

考慮すべきこと、できないこと

窃盗事件は、単純ですが、刑事裁判になると難しい問題がいろいろあります。

その1つが事実の評価。

・生活費に苦慮して及んだ犯行は刑を軽くすべき事情といえるか

・お金に困っていたことは、犯人であることを裏付ける理由の1つとなるか

現在の裁判では、双方とも「NO」と判断する裁判官が圧倒的です。

生活費に困っていたとはいえ、犯罪は犯罪であるし、生活保護や親族の援助など、まずとるべき救済手段をとるべきだから、刑を軽くすべきではない。

お金を持っていない人が窃盗を行うというのは偏見であるし、お金を持っている人も窃盗を行うから、金銭の有無は犯人性を裏付ける事情とはならない。

こうした判断は現在の事情に照らして、適切な判断であるとは思います。

万引きが、必ずしもお金のない人が犯した犯罪ばかりではなく、むしろ、お金があるのに、支払をけちって犯行に及ぶケースが増えていることを考えれば、後者はますます現代的事情に合致していくのだと思います。

しかし、下着泥棒のように、動機に酌量の余地のない事件と、その日の食事にありつくために、なした車上荒らしとでは、後者の方が経済的損害は大きくても、前者の方を厳しく処罰すべきではないでしょうか。

窃盗事件が起きるのは、経済的困窮よりも、道徳心の欠如の方が大きな事情となりつつあり、被害弁償よりも、犯行後の教育の方が難しい時代になっています。

このような時代では、犯行に及んだ動機や理由をしっかり追求し、きちんと評価して量刑を判断すべきです。

「後で金をはらえばよい」そのように考えている被告人こそ、将来的に危険です。

窃盗事件は現行犯が多く、事件として争う点が少ない分、なぜ窃盗をしたのか、なぜそのようにしてはいけないのかを、しっかり伝えていきたいと思います。

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