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2009年5月13日 (水曜日)

落として持ち上げる

最近、解雇に関する相談が激増しています。

解雇に関する案件といえば、従来は、横暴な雇用者が不当に社員を辞めさせようとした事案を想像させ、最近は、どこも経営が厳しいからある程度は仕方ないよね、という発想が真っ先に浮かびます。

しかし、現実の事案では、被用者の著しい態度不良や驚くような懈怠があったり、会社側も十分に利益があがっているのに、多数派が気にくわないという理由で、強引に辞めさせようとする事案もあります。

そういうわけで、解雇に関する相談自体は増えていますが、現実に弁護士が動くべき事案というのはあまり増えていない気もします。

前者のケースの被用者は、自分が独立して食べていける力があるなら独立すべきですし、なかればもう少し謙虚であるべきです。

後者のケースの多数派は、いじめをする学生と精神的に同レベルであることを理解すべきです。

理由や経緯はどうあれ、縁あって同じ会社に雇われて仕事を共にする以上、家族関係と同じように、簡単には縁をきれない、だから、お互い尊重しあって気持ちのよい職場環境を維持するという気持ちが大事だと思います。

職場やサークルの同僚でよくある態度として「落として持ち上げる」というものがあります。

人の欠点や癖などに対して、本気で怒ったり笑いのタネにしたりして、同僚を一旦貶めますが、あとでほめたりあやまったりしてフォローする態度です。

私はこれまでこのような態度をとる意味がわかりませんでした。

マイナスしてプラスして帳尻をあわせるなら最初から何もしなかったらええやんと思っていました。

しかし、ダメな部分を叱ったり、笑いのタネにして団体を盛り上げることは有益で、団体全体のレベルアップのために大きな意味を持ちます。

ただ、落としっぱなしだと後々しこりを残したり、関係に亀裂が入るおそれがあるので、持ち上げてフォローしておくことにより、「お前の事が嫌いなわけではない」「厳しいこと言ったけど、前向きに頑張っていこう」というメッセージを発信し、関係を壊さないよう配慮するのは、一見して大したことがないようで、非常に大きな意味を持ちます。

この時期、誰もが苦しく、余裕のない状態にあります。

だからこそ、他人を攻撃して自分を守ろうとするのではなく、他人を理解し、協調して苦難を乗り越えようとする意識が大事だと思います。

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コメント

先日より拝読させていただいております。
私も現在、退職強要、パワハラの末に、捏造された理由をもって解雇され、訴訟をしています。
先生は、被用者側、経営側それぞれについて筋の悪い例を挙げて

>現実に弁護士が動くべき事案というのはあまり増えていない気もします。

というコメントをされていますが、逆にそのような例は極端で乱暴、違法性が高いがゆえに、弁護士さんが動くべき事案だと思うのですがいかがでしょうか。

双方がそれなりに理性的であれば、話合い、歩み寄る余地もあろうかと思います。
しかし、極端で、乱暴な例では、それこそ裁判等の強制力をもった場で解決するしかなく、私の場合もまさにそうなのですが(ただし、経済的理由から本人訴訟です)、会社側の態度は強硬なままで、不誠実かつ乱暴な訴訟活動を続けているため、対応に非常に苦慮しています(地位確認のみを求めているのでないため)。

したがって、大変僭越ながら、極端で乱暴な当事者のもとにあっては、先生のようなご主張が省えりみられることも稀のような気がしますし、
逆に先に述べたように、弁護士さんや裁判所が間に入らないと、どうにも収拾、解決がつかないことを感じております。

失礼いたしました。

投稿: tori | 2009年5月14日 (木曜日) 13時27分

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