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2009年3月 4日 (水曜日)

企業スポーツの今後

研究会でスポーツ法務の問題を検討していますが、この時期出てくるのは、不況によるチーム解散の話ばかりです。

この話をすると、営利追求文化無視の企業の姿勢ばかり追及されがちですが、この時勢の中ではそれは偏った考え方であると思います。

少し前までは、企業は多少、スポーツ分野に過剰投資しても、企業自体の経営にはほとんど影響がなく、その中で、長期的視点で社会的評価を上げていったり、オグシオのような企業イメージをアップさせるスターが出てくることを待つ余裕のある企業が比較的多数ありました。

しかし、この景気の中で赤字あるいは大幅な減収にみまわれ、コスト削減をはかろうにも、余分な社員は労働法に守られて、解雇も減収もできない、という困った状況におかれた企業は、もはや長期的スパンでの信用獲得を考える余裕はなく、簡単にコスト削減可能な部門=スポーツ部門を切り離す、という考えに行き着くのは至極当然なことです。

もちろん、企業としても、文化やスポーツがどうでもよいとは思っていない。

むしろ、自社から世界に通用する世界的な選手を輩出し、スポーツ文化を牽引する存在でありたい、と思っているはずです。

そのような企業にとっても、折角投資して育ててきたチームを手放すのは断腸の思いがあると思いますし、これを理解せずに、単純に企業の方針を否定するのはやや無責任な発言だと思います。

私の思いは2つ。

お金がないからチームを維持できない、それは仕方ない。しかし、折角根付きつつある文化を白紙に戻してしまうのではなく、身の丈にあった適当な規模で末永くやってほしいということ。

チームを維持できない究極の理由は、ファンが少ないか、ファンが試合を見に行かないから。後者の場合は、地元の人間を中心に試合を盛り上げ、企業に依拠するのではなく、市民中心のチーム運営に少しずつシフトしていくべきだということ。

非常に難しい話ですが、この苦しい時代だからこそ、日本のスポーツ文化をいかに育てるか、企業ではなく、ファンにその答えが求められている気がします。

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