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2008年10月29日 (水曜日)

刑事弁護人の心構え

信号とエレベーター待ちにひっかかり、法廷に2分遅刻しました。

民事では、期日の時間通りに弁護士がそろうことはあまりないのですが、刑事裁判ですので、裁判官に低い声で「たいへん、お待ちしていました」といわれてしまいました。

たった2分なんやし、信号やエレベーターのちょっとした待つ時間ってわかるやろ、そんな嫌味言わんでもええやん、人情味のない裁判官やな、と少し不満を感じながら、裁判をすすめました。

追起訴案件でしたが、捜査も証拠開示も遅れ気味の事件で、裁判官は検事に対しても嫌味たらしい言葉を投げかけていました。

ここでふと思ったこの嫌味な態度ですが、刑事裁判をしっかりとしたものとして運用するため、もっと法曹三者がしっかりすべきだというメッセージではないかと思います。

刑事事件は厳格に見極めた無罪の者を開放し、有罪の人間を反省させ、更生のための足がかりを作るものですので、裁判を追行する法曹が人間を理解し、人間を従わせる器量が要求されます。

また、裁判員制度の開始とともに、さらに一般市民の目に触れる機会が増えるため、法曹がきちんと裁判を追行しているか否かが裁判制度に対する国民の信頼に直結します。

そうした刑事裁判の内容と展望をふまえれば、いい意味で弾力的、悪い意味でなあなあな民事裁判の運用ではだめで、刑事裁判に携わる法曹としての自覚とプライドをもって、完璧な仕事をしてみせろ、そういう裁判官のメッセージを、説教ではなく、態度にて暗に示したものだと感じました。

確かにそのとおりで、難解で、被告人の主張が強い案件ではどの弁護士もまじめにしっかりやるのですが、あまりやりがいのない平易な事件は手抜きがちです。

民事と刑事の違いをしっかりと認識し、事件の内容にかかわらず、見る人が納得する完璧な仕事(民事は手抜きしてよいというわけでは決してありませんが)をしっかりと心がけていきたいと思います。

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コメント

民事裁判ってやっぱり、裁判官や弁護士さんも刑事裁判と比べてあまり気が乗らないんですかね~実は僕も原告として民事裁判をしているんですが、日にちの感覚がかなり空いたり被告側が資料などをなかなか出さないおかげで、進展もしないしなんかいっそ取り下げようかな、などと投げやりに考えてしまうことがあります。

投稿: ぶーたろう | 2008年10月30日 (木曜日) 16時39分

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