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2008年10月 3日 (金曜日)

道を踏み外した人に

地域の治安がどうだとか関係なく、刑事事件はたくさんあります。

その中には、弁護人として何ができるのか、考え込んでしまう事件も多数あります。

少年事件であれば、法廷で会話をやりとりする中で、なぜその行為が悪いのか、どうすれば二度とそのような行為をしないのかを深く考えてもらい、できれば涙を流してもらい、真に二度と道を踏み外さない心を磨いてもらうという大事な仕事があり、非常に難しいですが、やりがいのある仕事です。

しかし、成年事件では、うわべだけの反省を促すのが精一杯で、真に自分の行為を振り返り、反省させることは至難のわざです。

だからといって、大人を更生させるのは困難だとわりきって、通り一遍の仕事しかせず、その被告人が出所後再犯に及んだら、その責任は弁護人にも少なからずあると思います。

判決文には、必ずといってよいほど、反省の有無と監督者の有無は言及されますが、これらは、それがないことが不利情状になるだけで、これらがあることは、現実には量刑には影響しません。

この文面上の記載と実質の量刑実務の差異には、弁護士でも惑う人がいるのですから、裁判員はもっと迷うことでしょう。

実務自体はそれほど困難ではない部類に入ると言われる刑事事件ですが、実は非常に奥深い困難なもので、特に我々若手弁護士にとっては、年上の人にもの申さねばならない点で、なお一層難しいです。

また、自分の常識を遙かに逸脱する人間に出会うのも刑事事件です。

無難に裁判をこなせばよい、そういった安易な考えは改め、事件の本質的な解決を目指す姿勢を少しずつでも磨いていきたいと思います。

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