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2008年5月28日 (水曜日)

FAXでケンカを売る弁護士

弁護士同士は、対立当事者の代理人同士であってもフレンドリーな交渉をします。最初は・・

しかし、交渉が難航してくると途中でキレて相手代理人を攻撃する弁護士が時々います。

私が弁護士1年生の時、男性側に就いたとある離婚事件で、あまりにも身勝手な要求を繰り返す相手女性と、その形式的な代弁を繰り返す代理人弁護士に腹が立ち、未熟な私はFAXでの交渉の際、つい、相手と代理人を非難しているととらえられるような言葉を使ってしまいました。

結局、これについては唯我独尊の相手女性の激しい怒りを買い、調停委員にも「弁護士なんだから冷静に言葉を選びなさい」と言われてしまいました。

その後、この業界の仕事を知るにつれ、相手代理人とケンカしても全く意味が無く、かえって大きなマイナスだと気づきました。

相手方自体は救えない唯我独尊者であっても、その代弁者たる代理人は職務をまっとうしているだけで、決して問題のある弁護士ではない。

むしろ、無理筋の事件を依頼者のためにせいいっぱい頑張る良心的な弁護士だと思うようになったのが2年目。

しかし、3年目になると、普通に弁護士活動をしていても、依頼者や相手代理人からしばしば理不尽な電話やFAXが送付されることに気づきます。

過去の失敗を反省し、まっとうに、かつ、相手代理人と仲良く適正な事件処理を目指していきたいと考え始めた私にとって、普通に仕事をしていて怒られるのは非常に心外でかなり悩みました。

そして、その原因を研究して4年目に今、とりあえず中間判決に至りました。

相手代理人から理不尽な非難を受けた件は、全て依頼者の希望に非常に近いかたちで解決していますし、判決をもらっても、まず負けなかったからこそ、その結果がついてきたのだと思います。

要は、負け筋事件の相手方が少しでも自分の言い分を通そうと必死になるため、代理人としても強く主張せざるをえなくなり、理不尽な要求を代理人が行ったのだという結論に、現時点ではなりました。

依頼者をコントロールしきれないため、相手に本気かパフォーマンスかは知らないですが、強く攻めざるをえない、しかし、電話だと言い負かされる可能性が相当あり、依頼者に対しても「言い負けました」では済まないため、FAXで相手代理人に依頼者の要求をぶつけ、それを依頼者に証拠提示しているのだろう、と今は思っています。

裁判の負担が裁判官にのしかかる今、なんでもかんでも裁判官のせいにしようとするこのような弁護士はあまり望まれないでしょう。

かといって、弁護士増加の中で食べていくためには、このような問題のある依頼者の事件も受けて着手金をもらわないとやっていけないという厳しい現実もあります。

あまりこのような傾向は望ましくありませんし、裁判所には、弁護士ばかり増える弊害をもう少ししっかりとみつめ、裁判官の増員をしてもらいたいと思いますし、弁護士は相手代理人にケンカを売らないと食べていけないようなせせこましいことをせず、堂々と自分の良心に従った主張をし、悪いと思う相手には、自分のスポンサーであっても、ガツンと物申せる人格を有していなければダメだと思ってほしいと感じました。

ロールプレイングゲームは簡単ですが、ロールプレイの仕事は本当に難しいものです。

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コメント

弁護士さんってホント大変な仕事ですよね~依頼者もいろいろ、もちろん弁護士さんもいろいろでしょうけど、がんばってください。

投稿: ぶーたろう | 2008年5月29日 (木曜日) 00時21分

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