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2008年5月25日 (日曜日)

接見交通権の限界

今日は当番弁護士待機日です。

先週から休みがなく大変ですが、自分がやろうと決めて入ったJCや研究会で忙しくなるのは当然のことですので根をあげずにがんばっていきたいと思います。

ところで、今日は少し変わった論点と再会しました。

とある特別法違反事件だったのですが、A警察署に今朝現行犯逮捕されたものの、当該犯罪を取り調べられるのは大規模庁のB署で、この被疑者は、私が警察に着いた際、「逮捕されているが、まだ担当署に引致されていない」という状態だったのです。

逮捕連行中でも弁護士は被疑者と面会する権利がありますので、すぐに会わせるよう要求しました(日曜日は件数が多いので急ぐのです)が、担当はB署だから、B署の担当者の了承を得るまでは会わせられないといってきます。

なるほど、接見交通権は原則として認められているものの、国家機関の縦割り業務の連携と責任確保の点を考えれば、現実に身柄を保護しているA署ではなく、処分権限を有するB署の判断を仰ぎ、「短時間弁護士に面会を待ってもらう」ことは違法ではないと判断されそうです。

しかし、日曜日で、しかも当日朝に現行犯逮捕されたばかりであり、B署でも誰が担当かはっきり定まっておらず、しかもお昼時で昼食に出ている署員もいる状態では、B署の判断を短時間で仰ぐのは困難だったようで、A署とB署の間で、「早くしろ」「こっちも忙しいんだ」というやりとりが行われ始めたように思います。

結局30分ほど待っただけで無事面会はできたのですが、B署の判断がもっと遅くなったり、当番の弁護士が急用で帰ってしまった場合などは、現実に接見交通権が害されていますので、大きな問題となりそうです。

接見させるべき、と結論が明らかなのになんでこんなに待たされたのか理解できない点もありましたが、縦割り業務は本当にややこしい問題を多数抱えているのだと感じます。

ゾーンディフェンスに対して、そのシーム(ゾーンの継ぎ目)で闘うのはセオリーですが、縦割り行政のシームが突かれて大きな問題に発展した際、裁判所はどのような判断をするのか、今後様々なかたちで問題となりそうです。

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