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2008年4月21日 (月曜日)

プチ否認流行中

最近の刑事事件でプチ否認が流行っているようです。

私がここで用いるプチ否認の定義は、「構成要件事実ではないが、重要と見る可能性のある周辺事実の否認」です。

構成要件事実から否認する本格的な否認事件は証拠構造から精査しなければなりませんので、骨がおれます。

それに対し、プチ否認は、ある意味被告人の感情的な面も現れていますし、その審理にコストをかける余裕は日本の刑事裁判にはない面もあります。

そこで、特定証人の特定証言についてだけ、積極・消極の間接事実を整理して、その信用性を争うという、ケースが一番多いのだと思います。

私が修習生時代、とある過失犯の判決起案を任され、一連の過失行為が始まる前に被害者が加害者を挑発したかどうかをえんえんと尋問で述べている事件があり、争点としての事実ではあるものの、挑発行為は過失とは関係なく、過失犯だからこそ、情状としても大きな事情ではないと判断して、無視した起案を書いて、ダメ出しされたことがありました。

裁判で争われている以上、明らか無関係の事実でなければ裁判所として判断しなければ無責任、しかし他方で、それに時間や労力をかけてはダメ、ということで、遅くとも第2回期日には結審しなければならないというプレッシャーがあります。

弁護士の立場からは、無罪の者を守るために、依頼者に有益な無罪主張は推奨されるものの、明らかな感情論のプチ否認意見を述べて良いものかどうかは抵抗を感じるときがあります。

おそらく正解は、プチ否認でも事実の否定に全力を尽くすことです。

プチ否認にあたると、否認事件ほどのやりがいも感じず、面倒くささを感じるときはありますが、大事な仕事ですのでしっかりと頑張りたいと思います。

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