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2008年3月 4日 (火曜日)

依頼者にしゃべらせる弁護士と、制止する弁護士

調停や和解など、依頼者と弁護士が一緒に法廷に出る機会はしばしばあります。

裁判官や調停委員にとっても、法律論は脇に置き、事件の核心を聞き出す大事な機会になります。

そんな大事な場で、依頼者に話をさせて、よこでゆっくり聞いている弁護士と、逆に話をしたい依頼者を制止して自分が積極的にしゃべる弁護士という対照的な活動方針があります。

私は、この二つは場に応じた使い分けが必要だと考えます。

調停の最初の段階や、裁判所の和解勧試に、当事者が応じないため裁判所に呼ばれた場合には、依頼者がその言葉で裁判官や調停委員を動かさなければならないので、依頼者に全て話してもらいます。

このような場で話すべきことを、依頼者を全て理解しているわけではない弁護士が話そうとするのは傲慢な態度だと思います。

また、当事者によっては、法廷で話したいことを話せばスッキリして、簡単に和解に応じる人もいます。

それゆえ、裁判上到底採用されようのない稚拙で独善的な意見は、普通は依頼者にしゃべらせないのですが、それを話させれば和解の可能性があるのであれば、思う存分話させる場合もあります。

裁判所も相手方代理人もそれを聞いてあげれば円満な事件解決が可能だというのであれば協力してくれる人は多いです。

逆に、調停や和解も回数を重ねて、交渉や理屈が大事になってくる段階では弁護士が積極的に話を進めねばならず、この段階で依頼者にばかり話をさせていては、弁護士をつけた意味がありません。

尋問で、依頼者が話したいことをベラベラ話し出した際に、これを止めないのは、最早弁護士失格の可能性があるでしょう。

期日に一緒に出頭する際は、どちらかが主体となって話をすべきでしょうが、それをどちらにするか、どの程度主体となるか、どこで止めるか、など、指揮をとるのは弁護士です。

まだまだその加減がうまくいかない私ですが、もっともっと経験を積んで適切な指揮をとれるようになりたいものです。

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