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2007年11月17日 (土曜日)

連帯保証人って

土曜日は午後からゆっくり事務所へ出かけ、平日になかなかできない個人事件の処理をすることが多いです。

弁護士の就職難が問題視されるなか、どんなかたちであれ、事件に恵まれているのは不幸中の幸いであると感じます。

若手弁護士でも、早い段階で独立してなんとかやりくりできているのは、破産案件や離婚案件が増加の一途をたどり、そこで最低限の費用をまかなえることが大きいといわれています。

破産は、過払訴訟において、消費者側に有利な判決がではじめてから、過払金でなんとか返済できる場面が増え、近時は減少傾向にあるようですが、今後、過払案件は減少に転じますので、また、破産件数が増えるであろうといわれています。

破産件数の増減の指標となるのはもう一つ、保証人の破産件数の問題があります。

ある依頼者が破産するとき、「保証人に迷惑をかけられないので、この業者は払っていきたい」という相談は非常によくされますが、これはできない相談です。

そうすると、保証人もあわせて破産申立してほしい、という流れになり、なんだか、保証人の依頼を受けるために、本来の依頼者の意向に添えない回答をした感じがしていい気分にはなれません。

主債務者が倒れた場合、保証人が代わりに返済できるケースはどの程度あるのか、結局共倒れするなら、保証人制度はいたずらに破産者を増やすだけの問題のある制度だとも考えられます。

賃貸借契約の保証人も同じで、家賃を払えない借主にかわって、せっせと他人の家賃を払ってくれる善良な保証人がどれだけいるのか疑問がありますし、数ヶ月の賃料滞納があれば追い出せるのですから、むしろ保証人よりも敷金徴収を徹底したほうがお互いに良い結果を得られるのではないかと感じます。

保証人制度は、人のつながりを重視する旧来の日本人の考え方になじむ制度ですが、考え方が随時変化していることや、手続全体の合理性を考えると、保証人制度はそれほど有用な制度ではなく、いたずらに破産者を増やすだけではないかと思います。

新たな制度が色々と考えられていく中で、保証人制度も再考が必要ではないかと、ふと思いました。

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